高槻市が将棋駒を小学1年生に配布伝統文化の普及を目指す

高槻市が将棋駒を小学1年生に配布

令和7年4月7日、高槻市の小学校で新入生約2700人に対し、地元の風倒木を活用した将棋駒が配布されました。この取り組みは、将棋の文化に親しむことを目的としており、子どもたちに日本の伝統文化への理解を深めてもらうために始められました。

高槻市は、過去に武家屋敷があった高槻城の跡地から、江戸時代の将棋駒が発掘されるなど、将棋との深い結びつきを持っています。最近の関西将棋会館の移転オープンや駒音公園の新設など、将棋振興に関する様々なイベントや施策が行われ、地域としての将棋への注目が高まっています。

配布された将棋駒は、高槻市の取り組みの一環で、木材を使用して製作されています。これまでにも市内では将棋の各種タイトル戦の誘致や、棋士をデザインしたラッピングバスの運行など、さまざまな施策が行われており、将棋の魅力を広める努力が続けられています。

新入生への将棋駒の配布は、令和4年度から始まった initiative で、子どもたちが将棋を楽しむことで自然に文化を学び取ることを目指しています。ちょうど入学式を迎えた市立桃園小学校の教室では、初めて将棋駒を手にした生徒たちが友達と一緒に遊ぶことを楽しみにしている様子が見受けられました。「友達をたくさん作って、みんなで将棋で遊びたいです」という彼らの言葉には、将棋への期待が込められています。

今後、各学校では配付された将棋駒を用いて、棋士を招いた出前授業が計画されています。この授業では、将棋だけでなく、子どもたちに「森の大切さ」や「豊かな自然環境」の重要性を学ばせる「木育」の要素も組み込まれています。これにより、将棋を通じて自然環境への理解が深まり、さらに豊かな学びの機会が提供されることが期待されています。

このように、高槻市の将棋駒の配布は、単なるお祝いの贈り物に留まらず、地域の文化を育み、次世代に継承していく大切な活動の一環といえるでしょう。未来を担う子どもたちにとって、将棋が楽しみながら学ぶきっかけとなることを願っています。

関連情報は、高槻市の公式ホームページにてご覧いただけます。