出産後の体調不良を抱えるママたちの現状
出産を経験した女性たちの中で、体調の悪化を感じる方が増えているという調査結果が出ました。これは、株式会社明日香が運営する「子ねくとラボ」による定点調査から明らかになったもので、出産後に体調が悪化したと回答した割合は89.1%を記録し、これは2021年と比較して9.1ポイントの増加です。さらに、その54.4%が「専門家に相談した」と答え、家庭や周囲のサポートがいかに重要であるかを示しています。
産後うつの認知度の高まり
調査によると、産後うつを知っていると回答した方は96.4%に上りました。これは2021年比7.3ポイントの増加です。この高い認知度は、出産後の症状に対する社会の理解が深まっていることを意味していますが、一方で、89.1%もの女性が体調不良を体験している実態は、依然として厳しい状況です。
体調不良の具体例とその背景
「体調不良の具体的な症状は何ですか?」という質問に対しては、様々な自由回答が寄せられました。中には「寝不足による頭痛やイライラ」を感じたと答えるママも多く、不眠や強い疲労感に悩まされる声が多く聞かれました。これらの症状が一因となり、出産後1か月間は眠れない日々が続いたという気持ちも多くの母親に共感されていることでしょう。
家族のサポートが鍵
体調不良を抱える中でも、家族、特にパートナーのサポートが重要であると、多くの調査結果が示しています。「育児や家事をサポートしていた人」の回答では、パートナーが「とても協力していた」という割合が51.8%に上りました。また、育児参加が積極的であることが、身体的あるいは精神的な負担の軽減に寄与することも確認されています。
専門家への相談が重要
出産後の体調不良を経験した女性の64.4%が、専門家に相談したと回答しています。相談を考えるきっかけとしては「パートナーや家族に指摘されたとき」が38.1%と多く、多くの場合、周囲の助けが必要であることを示しています。これに加え、周囲のママ友からの後押しを受けて相談する方も増えているようです。
自治体支援への期待
当調査では、61.8%の女性が「自治体による育児支援を希望すると」回答しており、これも重要なポイントです。期待するサポート内容には「一時預かりサービス」や「地域の子育てに関する情報提供」が選ばれています。これにより、ママたちが必要なサポートを受けやすくして、出産後の不安を軽減する環境整備が重要視されています。
小さい子供を育てるママに寄り添う社会に
今回の調査から見えるのは、出産後の体調管理において、家族の支援だけでなく、地域社会全体での協力と理解が必要であるということです。体調不良を抱えるママたちが早期に必要な支援へ繋がりやすくするためには、周囲の理解・共感が欠かせません。産後うつの認知度が上がったとはいえ、実際の体調不良やその影響は根深いものであるため、周囲のサポートがどれほど力になるかを、私たち一人ひとりが考える必要があります。
出産後の母親たちが希望する環境整備やサポート体制について更なる理解をしていき、一歩でも前に進める社会を目指しましょう。