妊産婦の危機的状況
2025-04-07 17:20:26

妊産婦の命を守るための支援が必要な今、危機的状況を緊急に訴えます

妊産婦の命を守るための支援が必要な今, 危機的状況を緊急に訴えます



妊産婦死亡率の現状



「妊産婦死亡率の傾向」という国連の報告書が発表され、2000年から2023年の間に世界全体で妊産婦の死亡率が40%も減少したことが明らかになりました。これにより、女性たちは妊娠や出産を無事に迎える可能性が以前よりも高まっています。但し、この喜ばしい成果は長く続かない恐れがあります。特に、2016年以降の改善のペースが鈍化し、2023年には推定26万人もの女性が妊娠や出産時の合併症で命を落としています。これは衝撃的な数字であり、偶数分ごとに1人の妊産婦が命を落としている計算になります。

支援の減少がもたらす危機



ユニセフをはじめとする国連機関は、現在、前例のない規模で支援資金が削減されているため、国々は妊産婦や新生児、子どもの健康に不可欠なサービスを縮小せざるを得ない状況に陥っています。これは、医療施設の閉鎖や保健スタッフの離職、必要な医薬品や治療薬の供給網が寸断される原因となっています。危機的な地域では、この影響が特に大きく、多くの妊婦が健康を脅かされています。

COVID-19の影響



また、新型コロナウイルス感染症のパンデミックが妊産婦に与えた影響についても報告書で触れています。2021年の調査では、妊娠や出産が原因で死亡する女性が前年から4万人も増え、合計で32万2000人となっています。これは、COVID-19による直接的な合併症だけでなく、産科医療全般の中断が大きな要因となっています。この事実は、妊娠中の女性が必要な医療ケアやサポートを受けることの重要性を浮き彫りにしています。

妊産婦死亡率の地域差



地域による格差も深刻で、報告書ではサハラ以南のアフリカが特に問題視されています。この地区では、約40%の妊産婦死亡率の減少を達成したものの、依然として危険な状況が続いています。例えば、チャドや中央アフリカ共和国では、15歳の女の子が妊娠または出産で命を落とすリスクが非常に高く、他の安定した国々と比べて圧倒的に危険です。これにより、女性や女の子が自分の健康を守る知識やリソースにアクセスすることの重要性が強調されます。

これからの対策



妊産婦死亡を防ぐためには、急速な資金投資が必要です。世界はSDGsの目標達成から外れており、2030年を見据えた対策が求められています。現状の年間削減率1.5%から約15%に改善する必要があるため、緊急のアクションが不可欠です。ユニセフのキャサリン・ラッセル事務局長は、「妊娠中や出産時の母親の死亡は、赤ちゃんの命にも直結します。資金を投じて、全ての母親と赤ちゃんが生き延び、成長するためのチャンスを確保することが急務です」と訴えています。

私たちが行動を起こさなければ、これらの脆弱な地域で多くの女性が危険にさらされ続けることになります。今こそ、妊産婦と新生児の健康を守るために必要な支援を実現する時です。希望の未来を築くためには、共に手を取り合って取り組んでいくことが求められます。


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