ファミリーマートが推進する障がい者支援プログラム「夢育て1.0」
日本初の試みとして、ファミリーマートが知的障がいを持つ農場社員のために、認知発達支援プログラム「夢育て1.0」を導入することが発表されました。このプログラムは、障がい者雇用の新たな可能性を示すもので、株式会社夢育てが提供します。
夢育て1.0とは?
「夢育て1.0」は、社員一人ひとりの潜在能力を引き出すことを目的とした教育プログラムです。このプログラムでは、フォイヤーシュタインメソッドやブレイン・ジムなど、先進的な教育方法を取り入れています。特に、知的障がいを持つ方々が持つ可能性を最大限に引き出し、さらなる成長の機会を提供します。
このプログラムへの参加は、2025年の秋から開始され、約1年間にわたって行われます。対象となるのは、千葉県流山市の農場で有機野菜の栽培に従事する約50名の社員です。
社員一人ひとりが主役
本プログラムは、障がい者のキャリア形成を強力にサポートします。個々の社員が新たなスキルを身につけたり、チームワークを高めたりすることで、自立した生活を支援することを目指しています。
媒介学習体験
フォイヤーシュタインメソッドは、心理学者であるルーヴェン・フォイヤーシュタイン教授が開発したもので、認知能力の強化に特化しています。このメソッドを通じて、注意力や記憶力、思考力を段階的に向上させることが期待されています。
身体の使い方を学ぶ
また、ブレイン・ジムは、身体の使い方を再学習し、運動能力を向上させるためのエクササイズです。このプログラムでは、体を動かすことで学習能力や集中力を高め、実際の農作業に活かしていきます。
プログラム内容
1.
座学: フォイヤーシュタイン理論に基づいた認知発達教材を使用
2.
実技: ブレイン・ジムを通じて身体の使い方を学ぶ
3.
対話: 主体性を育むための「夢語り」時間を設ける
プログラムは毎週水曜日に実施され、農作業と連携したOJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング)も用意されています。開始前に認知アセスメントを行い、終了後に再評価を行うことで、進捗が定量的に測定されます。
前川哲弥氏のコメント
株式会社夢育ての代表である前川哲弥氏は、「このプログラムは、障がいがあっても成長を楽しみながら働ける環境づくりを目指しています」と語ります。この取り組みは、知的障がい者の雇用のあり方に新たな視点をもたらし、障がい者が働き続けることができる「幸せな職場」を実現するための画期的なステップです。
障がい者の雇用と社会的イノベーション
ファミリーマートは、地域に根ざした職場環境を整えることで、すべての社員が活き活きと働くことを目指しています。「夢育て1.0」を通じて、障がい者の認知発達とキャリア形成を支援し、社会課題の解決へ貢献します。全社員がそれぞれの成長を遂げられる環境を今後も整えていくことで、ダイバーシティ&インクルージョンを実現していきます。