樹木の観察を通じた季節の楽しさを再発見しよう
全国の公園や街路樹、さらには通学路など、私たちの身近な場所で観察できる樹木。その魅力を十二分に引き出してくれる新しい本『身近な樹木の生き方観察12か月』が、植物観察家であり植物生態写真家の鈴木純さんによって出版されました。この書籍では、月ごとに異なる観察テーマを設け、近所の樹木を観察することの楽しさと、そこから得られる新たな知識を親しみやすい形で紹介しています。
樹木観察の楽しみ方
樹木観察は単なる趣味ではありません。春に若葉を覗かせ、夏に青々と生い茂り、秋には華やかな紅葉を見せ、冬には静寂の中にその存在感を発揮します。このように、樹木は季節によってさまざまな表情を見せるため、観察する際のテーマも常に変化します。本書では、例えば4月には「新緑の中にかくれた花を探そう」、5月には「色とりどりの花が咲き誇る時期」と、それぞれの月に特定の観察ポイントを設定し、子どもたちや植物好きの大人たちが楽しく観察できるように工夫されています。
著者が実際に発見した注目ポイントや、観察方法の具体例が豊富に掲載されているため、経験のない方でも十分に楽しむことができるのです。また、木々の開花時期が毎年どのように変動するのか、樹木から季節を感じ取るための定点観察のすすめなどもコラム形式で紹介されています。
自由研究や学びのツールとしても最適
親しみやすい紙面デザインは、子どもたちの自由研究や学びのスタート地点としてもふさわしいと評判です。身近な樹木に目を向け、その詳細に観察したくなるような仕掛けがたくさん用意されています。読者は本書を手に取った後、実際に戸外に出て樹木とふれあうことを促されるでしょう。
学ぶことの楽しさを提供し、観察の中で季節の移り変わりに気づかせてくれる一冊なのです。
著者・鈴木純さんのプロフィール
鈴木純さんは1986年に東京都で生まれ、東京農業大学で造園学を専攻した後、中国での砂漠緑化活動などに従事した経歴を持っています。その後、国内外の野生植物を観察し続け、2018年には正式に植物ガイドとして独立しました。著書には『そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい』や『シロツメクサはともだち』などがあり、テレビやラジオでもその活動を紹介されています。
公式サイト「まちの植物はともだち」では、さらなる情報や活動内容が配信されています。
まとめ
『身近な樹木の生き方観察12か月』は、ただの観察ガイドにとどまらず、樹木を介して自然とのふれあいや季節を感じる楽しさを改めて教えてくれる素晴らしい書籍です。ぜひ手に取って、あなたの近くにある樹木たちを新たな視点で観察してみてはいかがでしょうか。四季折々の樹木の美しさを、ぜひ実感してください。