子ども食堂への利用意向は高いが未利用の家庭が増加中
最近、NPO法人Kids Future Passport(KFP)が実施した「子ども食堂の認知度に関するアンケート」の結果が話題になっています。この調査結果から、子ども食堂に対する高い認知度がある一方で、実際に利用していない家庭が増えている現状が浮き彫りになりました。
調査の背景
子ども食堂の数は全国で1万2,601か所にまで増加しています。地域の食支援の拠点として、ますますその役割が重要になっています。KFPでは、昨年に引き続き、こどもごちめし会員を対象にした調査を行い、利用の実態や課題を明らかにしました。
認知度と利用意向
調査結果によると、子ども食堂の認知度は99.7%と、ほぼ全ての家庭がその存在を知っています。特に昨年から大きな変化は見られません。しかし、「子ども食堂を利用したい」と考える家庭は85.3%でしたが、実際に利用していない家庭が昨年よりも増加してしまったのです。一般世帯での未利用率は76.6%、要支援世帯では65.2%と報告されています。
利用できていない理由
「利用したい」と答えた家庭のうち、実際に利用できているのは一般で26.5%、要支援では43.0%にとどまり、71.7%が何らかの理由で利用を果たせていない実態が浮き彫りになりました。主な理由には「距離がある」、「自分が利用して良いのかわからない」という声に加え、希望する時間帯が「夕食(17時以降)」であることも影響しています。多くの子ども食堂では昼に開催されることが多く、時間帯のズレが利用を妨げる要因となっていることがわかりました。
さらなる課題
2年連続して同様の調査を行った結果、「使いたいのに使えない」という課題が依然として存在していることが分かりました。また、親たちの中には、「自分も参加していいのか判断に迷う」といった声もあり、子ども食堂がどのような場所で誰が利用できるのかが十分に伝わっていないことが明らかになりました。
地域のつながり
子ども食堂は地域のつながりや交流の場として大変重要です。しかし、既存の仕組みだけではすべての家庭に対応できていない現状があります。このため、時間・場所・プライバシーに配慮した支援の選択肢を広げることが求められているのです。
KFPが運営する「こどもごちめし」は、地域の飲食店を子ども食堂として機能させる取り組みであり、ITやデジタルチケットを活用して子ども支援の新しい形を目指しています。従来のボランティアベースの子ども食堂が直面していた課題を解決し、すべての子どもたちに等しく食事を提供することを目指しています。
まとめ
子ども食堂の認知度は高いものの、実際の利用につながっていない家庭が多く存在するという現状を、この調査は示しています。今後は地域ごとのニーズに柔軟に対応し、すべての家庭が利用できるような仕組みを築くことが急務です。子どもたちが健康的で喜びにあふれた食事を享受できる環境を整えるために、私たちも声を届け、多くの家庭にこの取り組みを広めていく必要があります。