不登校ママを応援するイベント「ファミスペ2025 in 大阪」の開催レポート

不登校ママを支える「ファミスペ2025」大阪大会レポート

2025年11月22日、NPO法人ファミリーコミュニケーション・ラボ（通称：ファミラボ）が主催する第13回全国大会「ファミスペ2025」が大阪市で開催されました。このイベントは、不登校や引きこもり、発達に不安を抱えるお子さんを持つ家族を対象にしています。穏やかな晴天のもと、全国から131名の参加者が集まり、ファミラボ10周年を祝うとともに、貴重な顧客交流の場ともなりました。

「今」できることからスタート

第1部では、オレンジの会・東海市ほっとプラザの支援員、川口健志さんが「自宅から一歩踏み出すためには」というテーマで講演を行いました。川口さんは、ひきこもりの支援や居場所づくり、さらには就労支援の実績がある専門家です。

彼は、最近の不登校に関する相談件数の急増について述べ、不登校の主な要因は「無気力・不安」であるものの、その背景は個々によって異なることを強調しました。「まずは、今できる小さなことから始めよう」とのメッセージが印象的です。家庭を安心できるサポートの場とし、子どもを受け入れ続けることの重要性を語りました。

親としての見守りの姿勢

講演の中で川口さんは、「見守り」の姿勢について深く掘り下げました。「一体何をしたらエネルギーがたまるのか」「どう受け止めることができるのか」といった親たちの疑問に、一つひとつ答えてくれました。子どもへの「見守り」とは、日常の小さな変化に気づき、いつもその存在を意識し続けること。これにより、親子の関係が少しずつ築かれ、子どもが一歩踏み出す後押しとなります。完璧な対応を求めるのではなく、家族で協力し合いながら、少しずつ進むことが大切です。

川口さんの言葉には、参加者たちの心に確かな響きをもたらし、“自分にもできることがある”という希望を与えてくれました。これによって、親たちも安心感を得ることができ、子どもたちが再び自立へ向かう力を育むことが期待されます。

10周年を迎えたファミラボの意義

第2部では、ファミラボの10周年を祝いながら、参加者同士の絆を深める時間が設けられました。楽しみながら、お互いの体験や考えを共有する場で、和みを感じました。ファミラボの活動の根源には、学びを求める母たちの前向きな姿勢があると再確認できました。

未来に向けたメッセージには、リアルな場での出会いを大切にし、親たちが自ら考え、行動する力を育むという重要性が説かれました。さまざまな交流の後、参加者全員でフォークダンスを楽しみ、強固な一体感が生まれました。最後に代表の谷田さんによる旨のある一本締めで、会場全体が一つになり、感動的なフィナーレを迎えました。