川崎の歴史を小学生が探究!
川崎市では、昨年市制100周年を迎え、特別なプロジェクトがスタートしました。それは、市民参加型の新しい「川崎の歴史の本」を制作するという企画です。このプロジェクトには地元の小学5年生と6年生、計14名が参加し、自分たちの視点で川崎の歴史を深掘りしました。
プロジェクトの背景
従来の川崎市史は専門家が編纂したものですが、今回は市民が主体となって歴史を伝えることを目的としています。若い世代が歴史を学び、後にそれを次の世代に伝えていくことが狙いです。プロジェクトの一環として、小学生記者たちは具体的なテーマを持って取材に挑戦しました。
取材の内容
小学生たちは二つの主題について取材に臨みました。まず一つ目は、川崎での海苔づくりの歴史です。取材先の石渡美由喜さんは、海苔づくりで知られる川崎区の住民で、彼女の話を通じて、海苔づくりが地域に深く根付いていることが理解できました。彼女の説明によると、殿町小学校には海苔に関連する資料室があり、舟が展示されている理由は、海苔の生産活動を引き継ぐためだそうです。この話を聞いた小学生は、「海苔づくりの重要性を次の世代に伝えなければならない」と感じました。
次に紹介するのは、影向寺の住職である加藤浩照さんから伺ったお話です。影向寺は神奈川県最古の寺院で、その歴史や伝承について取材しました。加藤さんは、お寺の伝統を守ることが世代を超えた責務だとして、「古くからの教えを大切にし続けることが重要だ」と語りました。特に絵馬に「めめ」と書かれている理由は、昔の人々が眼の病気からの癒しを祈ったものであり、これもまた川崎の文化的背景を物語る重要な一環です。
小学生たちの感想
取材を終えた小学生たちは、感想を共有しました。「海苔づくりの話を聞いて、次の世代に伝えることの大切さを理解しました」、「お寺の歴史には多くのプレッシャーがあると思いますが、それをつなげていくことが重要だと感じました」といった声が上がりました。彼らは、自身の学びを通じて、地域の文化を守り続ける意義を強く実感したようです。
市長との報告
取材の成果を市長に報告する場も設けられ、小学生記者たちが自らの言葉で結果を伝えました。生き生きとした表情で堂々と報告する姿は、未来を担う若者たちの成長を感じさせるものでした。市長も彼らの発表に耳を傾け、「歴史を知ることは未来を作ることだ」と応じました。これからの川崎を担う子どもたちが、歴史を理解し、豊かな地域文化を育んでいくことが期待されます。
お問い合わせ先
川崎市のこのプロジェクトに興味がある方は、総務企画局コンプライアンス推進・行政情報管理部公文書館相原までお問い合わせください。
電話番号: 044-733-3933