藍川北学園の体験
2025-11-13 14:37:06

岐阜市立藍川北学園で伝統漁「瀬張り網漁」を体験学習

岐阜市立藍川北学園での体験学習



岐阜県の自然環境を守り、豊かな海の未来を考えることは、世代を超えた大切なテーマです。岐阜市立藍川北学園は、一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜と連携し、伝統的な漁法を学ぶ体験を通して、子どもたちに地域の文化や自然の大切さを伝える活動を行っています。2023年11月4日、6年生の児童たちが長良川の伝統漁法「瀬張り網漁」を実際に体験しました。

瀬張り網漁とは?



「瀬張り網漁」は長良川で行われる伝統的な漁法で、産卵のために下るアユを狙って行われます。この漁法では、川幅いっぱいに張ったロープが水面を叩く音と、底に敷いた白いビニールでアユを驚かせて進むのを阻む仕組みです。そして、その隙間に網を投げて捕まえます。この日、児童たちはまず、実際の漁場を訪れ、日置天治さんから直接、網の投げ方やアユの捕らえ方を教わる機会を得ました。

体験学習の様子



児童たちは河川敷で漁を体験しましたが、思ったように網を広げられず、最初はなかなか難しさを感じたようです。狙ったポイントに網を投げるためには熟練した技術が必要であることを実感し、自然の中でも特別なスキルが求められることを理解しました。実際に網を投げてみると、その難しさに驚くことでしょう。彼らにとって漁師の仕事が如何に技術を要するものであるかを知る貴重な体験となったのです。

鮎の塩焼き作りにも挑戦



体験の後半には、捕まえた鮎の塩焼きにも挑戦しました。子どもたちは、アユを串に刺す際、魚の形を模倣して、くの字やS字に曲げるこだわりを持って取り組みました。焼き上がったアユを見て、子どもたちはその美味しさに感動し、「こんなに美味しい鮎が近くの川にいるなんて」と再発見の喜びを表現しました。川の恵みを実際に感じ、自然に感謝する豊かな経験が彼らの心を豊かにしました。

失われつつある伝統漁の未来



講師の日置さんは、漁の世界が直面している課題についても語りました。「瀬張り網漁に必要な網を作る人がいない。数年前は4艘だった舟も、今では1艘になってしまった。」と語り、高齢化や後継者不足が深刻であることを伝えました。地域固有の漁業技術が失われることの危険性、文化そのものの消失、そして環境への影響について考えさせられる瞬間がありました。伝統漁が衰退することで生じる影響を、児童たちは真剣に受け止めました。

子どもたちの感想



参加した子どもたちからは、様々な感想が寄せられました。「漁師さんが減って道具も失われつつあることを知り、驚いた」「鮎は天然のものがとても美味しかった」「自然の恵みと、それらを受け継いでいくことが大事だと感じた」など、彼らの声からは、今回の貴重な体験が彼らの心に深く刺さったことが伺えます。

まとめ



岐阜市立藍川北学園での「瀬張り網漁」の体験学習は、子どもたちに地域の自然や文化、そしてそれを守ることの重要さを思い起こさせる素晴らしい機会となりました。これからも、彼らが自然と寄り添い、伝統を大切にする心を育んでいくことを期待したいと思います。このようなイベントを通じて、未来を担う子どもたちの意識が高まり、より良い環境が次の世代につながっていくことを願っています。


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