豊田市の教育ダッシュボードが目指す新たな学びのカタチ

豊田市が「教育ダッシュボード」の構築を始めることを発表しました。このプロジェクトは、教員と子どもたちのウェルビーイングを向上させることを目的としています。これまで散逸していた児童生徒の生活や学習に関するデータを一元化し、それをリアルタイムで教育情報として教員の端末に可視化する仕組みです。

教育ダッシュボードの必要性

教員が児童生徒の変化に気づき、的確な指導を行うためには、データに基づいた情報が必要不可欠です。このダッシュボードを活用することで、経験の少ない教員でもエビデンスに基づいて教育を行えるようになることが期待されています。NTT西日本は、教員から直接ヒアリングを行い、教育現場が抱える課題を理解し、それに即した要件を定義する作業を進めました。

キックオフミーティングの開催

今回のプロジェクトのキックオフミーティングは、2025年5月23日に豊田市役所で開催されました。参加企業の代表が集まり、豊田市教育長が教育ダッシュボードの重要性を強調しました。さらに、データ管理システムを提供している企業への協力要請も行われ、活発な意見交換が行われました。参加企業にはNTT西日本だけでなく、日本マイクロソフト、EDUCOM、COMPASS、Sky、トヨタ情報システム愛知が名を連ねました。

今後の展開と期待

2025年度には、ダッシュボードの詳細設計に着手し、児童生徒が自らの学びを振り返りやすくなるような施策が進められます。具体的には、デジタル通知表を学習用タブレットに組み込み、保護者が子どもの学校での様子をより詳しく知ることができるようになります。子ども自身も、自分の強みや課題を理解し、より効率的に学習を進めるためのサポートを受けることができるのです。

さらに、AI技術を導入することで、学習用タブレットにアラート機能が追加され、教員が特に支援が必要な児童生徒を見逃すことがないような仕組みを導入する計画も進んでいます。