川崎市、AED設置に向けた新たな取り組み
川崎市は、心停止のリスクが高い場所に自動体外式除細動器(AED)を設置し、市民の命を守るための対策を進めてきましたが、今回、株式会社セブン‐イレブン・ジャパンと新たにAED設置に関する基本協定を締結しました。この協定により、市内の様々な場面でAEDを使用できる環境が整えられ、特に夜間や休日の救命活動を強化することを目的としています。
AED設置の背景
川崎市内では、庁舎や学校、福祉施設などの公共施設に多くのAEDが設置されていますが、これらの設備は基本的に日中利用者がいる時間帯にしか使用できません。特に夜間や休日には、利用できる場所が限られてしまうため、地域の安全を確保するための新たな方策が求められていました。
セブン‐イレブンとの基本協定
この度の協定は、神奈川県内の政令指定都市では初めての取り組みとなります。川崎市内の209店舗で、2023年10月から貸出を開始する予定です。これにより、市民がより身近な場所でAEDを利用できるようになることで、命を救うチャンスが増えることが期待されています。
本協定には、プロバスケットボールクラブの「川崎ブレイブサンダース」が協力しており、マスコットキャラクター「ロウル」をあしらった親しみやすいAEDステッカーが新たに作成されることになりました。このステッカーは、AED設置店舗の入り口付近に掲示され、いざという時にAEDの場所を簡単に確認できるようになります。
AED設置の詳細
川崎市での AED 設置に関する具体的な内容は以下の通りです。市は、AEDの設置や撤去、消耗品の交換などを管理し、セブン‐イレブンは各店舗でのAEDの保管及び市民への貸出を行う役割を果たします。ただし、店舗従業員は操作方法の説明および現場への同行は行わないため、利用者自身がAEDの正しい使い方を理解しておくことが重要です。
スケジュールと今後の展開
具体的なスケジュールとしては、2023年7月1日に協定が締結され、2023年10月にリース調達後、各店舗へのAED設置・運用が開始される予定です。設置店舗は「ガイドマップかわさき」や「日本救急医療財団 全国AEDマップ」、さらには市の公式ホームページでも公開される計画です。
地域安全の重要性
この取り組みは、地域の安全を高めるだけでなく、市民一人ひとりが救命の意識を持つきっかけにもなります。心停止はいつどこで起こるか分からず、タイミングが命を救うことにつながるため、AEDの存在を多くの人が知っていることが大切です。セブン‐イレブンでのAEDの利用が広がることで、川崎市全体がより安心して暮らせる地域になることを期待しています。
命を守る準備を整えて、川崎市を安全な街にしていきましょう。