図書館員が選んだ「こわいほん大賞2025」結果発表
日本出版販売株式会社が主催する「こわいほん大賞2025」の結果が、2025年7月1日に発表されました。この大賞は、全国の図書館関係者が選んだ最も怖い本を決定する企画。昨年の初開催から多くの反響を受け、今年は72冊もの作品がノミネートされました。ノミネート作品は、選書センターのコンシェルジュによって「ぞわぞわ」「ひやひや」「びくっ」「どろどろ」の4つの“こわい”カテゴリに分けられています。各部門の大賞はどの作品にも劣らない名作ばかり!
開催概要
まずは、今回のノミネート図書の選出方法について。選書センターが過去の選書実績に基づき、図書のテーマや雰囲気を考慮して選びました。これにより、図書館関係者501名が1人最大3冊まで投票を行いました。投票期間は2025年5月7日から6月13分まで行われ、この燦然たる選により、こわい本の名作が再び光を浴びることになりました。
投票結果の紹介
それでは、各部門で選ばれた大賞作品をご紹介します。
ぞわぞわ部門大賞
- - 作品名: 『人間椅子』
- - 著者: 江戸川乱歩(立東舎)、イラスト: ホノジロトヲジ
この作品は、大正時代の古典的なホラー小説であり、江戸川乱歩の名作が美しいイラストと共に蘇ります。投票コメントでも多くの感動の声が上がり、「初めての衝撃を思い出させてくれた」といった意見が寄せられました。
ひやひや部門大賞
- - 作品名: 『注文の多い料理店』
- - 著者: 宮沢賢治(原作)、イラスト: スズキコージ
長く愛され続けているこの絵本は、何度読んでも新たな恐怖感を感じさせます。定番の一冊としては小学生にとってのトラウマにさえなりつつ、今でも多くの読者に愛されています。
びくっ部門大賞
- - 作品名: 『こっちをみてる。』
- - 著者: となりそうしち(作)、イラスト: 伊藤潤二
ホラー絵本の最高峰とも言えるこの作品は、読み手の心臓をバクバクさせる力が半端ないと評判。図書館関係者からのコメントでも「間違いなく一番怖い」との評価がされています。
どろどろ部門大賞
- - 作品名: 『二人一組になってください』
- - 著者: 木爾チレン
この作品は、デスゲームの恐怖をテーマにした非常に緊張感のある内容で、選書コンシェルジュの真意が見え隠れする作品です。どろどろとした奥深さに隠されたメッセージが読み手の心を打ちます。
おわりに
今回選ばれた作品たちは、単なる恐怖を提供するだけでなく、さらに深いテーマを持っています。図書館員や教育者たちが推薦したこの特選作品をぜひ一度お手に取って、子どもたちと一緒に楽しんでみてはいかがでしょうか。
また、より多くのおすすめ作品に出会うためにも、日販図書館選書センターを訪れてみてはいかがでしょうか。新たな恐怖の世界が待っています。