バングラデシュの子どもたちを支える「GENKIプログラム」の成功と今後の展望
バングラデシュにおける「GENKIプログラム」は、株式会社ユーグレナと現地合弁企業であるeuglena GG Ltd.が共同で展開する重要な取り組みです。これまで11年の歴史を持つこのプロジェクトでは、バングラデシュの貧困地域に住む子どもたちへ栄養豊富な「ユーグレナクッキー」を提供しています。2025年の10月時点で、配布される食数はなんと2,140万食を超える見込みで、約9,000人の子どもたちに支援が届いています。
ユーグレナクッキーの効果
最近、公表されたインパクト評価レポートによると、ユーグレナクッキーを摂取した子どもたちは、出席率が向上する傾向が見られました。特に、非摂取の子どもたちと比べて学校の欠席率が明らかに低く、健康状態も改善されていることが確認されています。具体的には、めまい、頭痛、息切れといった自覚症状の発生頻度が減少し、栄養状態、特に亜鉛充足度が高まったことが挙げられます。
さらに、学校生活への意欲が高まることで、保護者や教師からは「元気になった」「よく遊ぶようになった」との喜びの声も寄せられています。こうした情報は、プログラムが子どもたちの生活に与える肯定的な影響を裏付けるものとなっています。
経済的・社会的なメリット
「GENKIプログラム」のもう一つの側面として、家庭の食費負担の軽減が挙げられます。学校でのクッキー配布により、栄養支援が進むだけでなく、食育や衛生教育を通じて、家族や地域全体の健康意識も向上することが期待されています。このような副次的効果は、地域の健康に良いサイクルを生む要因となるでしょう。
今後の方向性と企業連携の強化
このインパクト評価を受け、ユーグレナはさらなるプログラムの拡大に向けた計画を立てています。特に現地での学校給食への展開を視野に入れ、毎日100万食の提供を実現することで、特に昼食の提供がない公立小学校の子どもたちに健康的な食事環境を届けることを目指しています。
また、バングラデシュ内での他企業との提携を進め、ユーグレナクッキーを通した健康経営と社会貢献の両立を図る新しいモデルを構築します。これにより、地域における消費者基盤を形成し、「GENKIプログラム」を支えてくださる多くの方々への感謝の気持ちを込め、さらなる成果を上げることを目指します。
最後に
ユーグレナ社の代表取締役社長、出雲充氏は、「10年の取り組みが成果を上げ、子どもたちの元気な声を聞けることに感謝しています」と語ります。今後は、現地のニーズに合わせた取り組みを進めながら、より多くの子どもたちに学びの機会と健康を届ける挑戦を続けていく意向を示しました。
「GENKIプログラム」は、子どもたちの未来を支える重要な橋渡し役として、引き続き多くの人々の理解と支援を必要としています。私たちもこの取り組みに注目し、応援していきたいものです。