ニップンドーナツが「Bill One経費」を導入
2023年、ニップンドーナツ株式会社が経費精算のDXを推進するために、Sansan株式会社の「Bill One経費」を導入したことを発表しました。この導入は、経費精算業務に月100時間以上もの工数削減を実現することを目的としています。
経費精算における課題
従来、ニップンドーナツでは、店舗の小口現金を使って消耗品や備品の購入を行っていましたが、この方法では現金の引き出しや管理に多くの時間がかかり、業務の負担となっていました。さらに本社でも、経費に関する証憑の目視確認などアナログな作業に追われていました。このような背景の中で、業務フローを見直す必要性が高まっていました。
Bill One経費の導入による効率化
Bill One経費は、経費精算業務をオンラインに移行することで、店舗や本社管理部門の業務効率を高めるサービスです。実際には、各店舗で必要な備品を購入する際に「Bill Oneビジネスカード」を利用することで、従来の小口現金を不要にしています。これにより、現金管理にかかる時間が大幅に削減され、本社への領収書の郵送も不要となります。
具体的には、各店舗がBill Oneビジネスカードで経費を支払った後は、領収書の画像をスマートフォンで撮影してオンライン上にアップロードするだけ。これにより、月間70時間以上もの作業時間が削減される見込みです。
本社管理部門の負担軽減
本社の管理部門でも、経費精算のオンライン化によって業務工数の大幅な削減が可能になります。従来の方式では、店舗から送られる領収書の確認や整理に時間がかかっていましたが、オンラインでの運用により、こうした作業がスムーズに行えるようになります。これにより、月間30時間以上の業務工数削減が期待されています。
現場からの実感
ニップンドーナツの管理部門長である喜多元樹氏は、Bill One導入による効果をこう語っています。「これまで月末には多くの時間を取られましたが、導入によりその負担が軽減されました。特に、毎朝行っていた書類の開封作業が大幅に短縮されたのは大きな成果です。」
同じくミスタードーナツの店舗主の山田萌夏さんも「経費の提出漏れが少なくなるリマインド機能が特に助かっています。余計な心配をせずに店舗運営に集中できるのが嬉しい」と述べています。
今後の展望
ニップンドーナツでは今後、Bill One経費の活用をさらに推進し、各店舗が高い価値を提供できる環境を整える方針です。業務の効率化を進めることで、より多くの時間を接客などの付加価値の高い業務に回せるよう、引き続き取り組んでいくとのことです。この改革がもたらす顧客サービスの向上に期待が高まります。
企業情報
最後に、ニップンドーナツ株式会社の概要を紹介します。1972年に設立された同社は、「ミスタードーナツ」や「築地銀だこ」といったブランドを展開しており、東京や神奈川、千葉、栃木などで広く店舗を持っています。
最近のDXサービスの導入は、時代の流れに沿ったものであり、今後も注目が集まります。企業がDXを進める中で、ニップンドーナツもその一翼を担っているのです。このような改革を通じて、さらなる成長を目指すニップンドーナツの今後に期待が高まります。