新たな学びの選択
2025-06-04 11:20:31
不登校を肯定する声、コロナ禍の影響と新たな学びの選択
不登校を肯定する声、コロナ禍の影響と新たな学びの選択
2025年4月、株式会社プレマシードが実施した調査結果が注目を集めています。この調査では、コロナ禍で不登校を経験した若者たちの意識が明らかにされました。特に、「積極的不登校」という選択が多くの人に肯定的に受け入れられており、その背景に迫ります。
調査の背景と目的
プレマシードは、通信制高校の紹介サイト『Go通信制高校』を運営し、若者たちの多様な学びの選択肢を提供することに力を入れています。今回の調査は、コロナ禍での「不登校経験」とその理由に焦点を当てています。対象には、小・中・高校生および大学生の約600名が含まれており、彼らが抱えるさまざまな意見を集めました。
「積極的不登校」の認知度
調査によれば、「積極的不登校」という言葉を知っていると答えた割合は全体で15%でしたが、特に不登校経験のある小・中・高校生においては、高い数字の37.5%を記録しました。これは、彼らがこの新しい考え方に対して確かな関心を持っていることを示しています。
積極的不登校への評価
調査の質問に対し、全体で「とても良いと思う」と「良いと思う」を合わせると33%となりました。特筆すべきは、不登校経験者の間では評価が高いことであり、特に小・中・高校生ではなんと50%が「良い」と答えています。この結果から、彼らは自分の意思で学校に行かない選択を肯定的に捉えていることが分かります。
学校への通い方に関する考え
調査では、「無理して通うべきではない」と考える声が69%に達しました。この数字は、不登校経験者の心理を色濃く反映しています。また、無理に登校するべきだと考える人も多く、特に小・中・高校生の不登校経験者の間では37.5%が「我慢して登校する」を選択しています。これは、彼らが理想的な学びの環境を望んでいることの表れといえるでしょう。
積極的不登校の意義
プレマシードの代表取締役、岩田彰人氏は、調査結果について「不登校経験者は学校に通うべきだと認識しつつも、様々な理由で通えなくなった」と語っています。彼らは自分の居場所を奪われ、「積極的不登校」という自主的な選択肢を通じて、自分自身の学び方を探し続けているのです。自己決定こそが、彼らにとっての新たな可能性となっているのかもしれません。
学ぶべきことの意識
中学や高校での学びについても、調査結果は興味深いものでした。特に、不登校経験者は中学の5教科が重要だと感じている割合が77.8%を超えています。過去の経験が、学びに対する真摯な姿勢を育んでいると言えるでしょう。また、5教科の学びが「一般教養を養うため」や「将来の夢を叶えるために必要」と考える人も多く、しっかりとした学びの必要性を認識しています。
新たな学びの場の重要性
この調査から明らかなように、通信制高校やサポート校、フリースクールなどの新しい学びの場は、不登校の生徒にとって貴重な選択肢となっています。自分のペースで学ぶことができ、自由な環境で新しいことに挑戦できることが、彼らにとっての救いとなっているのです。
まとめ
不登校という言葉には多くの偏見がありますが、今回の調査結果はその見方を変えるきっかけになります。コロナ禍の影響で、積極的不登校を選択することで、新たな学びのチャンスを得た若者たちの声に耳を傾けることが重要です。今後、学びの環境が多様化し、どのような形で彼らが育っていくのか、社会全体で見守る必要があります。学びの価値を再考し、受け入れる環境を整えることで、より良い未来を築く手助けができるでしょう。