阿波耕平氏の新著が今注目の理由
居酒屋を経営する株式会社KIWAMIの代表・阿波耕平氏が、2025年6月30日に新しい書籍『わが社の居酒屋は8坪、月商1200万円その秘訣を教えます』を出版しました。この書籍では、彼が経営する居酒屋「きわみ」がたった8坪の空間で月商1200万円を達成するまでの過程と、成功の秘訣について詳述されています。特に、坪月商147万円を実現した実績は、同業者からも注目されています。
坪月商の重要性
坪月商、つまり「1坪あたりの月商」は、飲食業界における成功の指標の一つです。一般的に、坪月商30万円が「まあまあ売上が良い」とされ、40万円を超えると「儲かってしょうがない」状態になります。阿波氏の居酒屋では、坪月商147万円を達成したことで、家賃比率を低く保ちながら高い利益率を実現しました。
彼の経営戦略には、以下の3つのポイントが挙げられます。
1.
家賃比率の低下 - 家賃を売上の10%未満に抑えることで、その分を利益に回せる。
2.
自由な投資 - 坪月商が40万円を超えると、原価率や人件費に十分な投資を行えるため、より質の高い店づくりが可能になる。
3.
参入障壁の形成 - 家賃を抑えつつ、独自のブランド力を持つことで競争の少ない市場を確保できる。
直面した困難と成長の軌跡
阿波氏が居酒屋を創業したのは2014年11月。最初の店舗は10坪で、当初は非常に厳しい状況が続きました。彼は創業から約13ヶ月後の2025年12月にようやく月商430万円、利益130万円という成果を収めます。しかし、繁盛が続く中でも働く人々は疲れ切っており、阿波氏自身も「この店を止めたくてしょうがなかった」と語ります。
そんな時、先輩経営者のアドバイスにより、「企業理念」を改めて考えることになり、そこで「人は幸せになるために生まれてきた」という信念が生まれました。この理念は、今のKIWAMIの核心をなすものになっています。
企業理念から生まれた働き方改革
KIWAMIは2019年に「飲食で幸せを、そして、豊かに。」という企業理念を掲げて以来、働き方改革に取り組んできました。労働時間を段階的に削減し、社員の公休日を増やし、働きやすい環境を整えることに力を入れています。特に2021年以降は、年間労働時間を大幅に削減していきました。
独自の生産性向上の哲学
また、阿波氏は「生産性を向上させるための哲学」を確立し、そしてその理念に基づいて日々の業務を進めています。従業員が「肩書」ではなく「役割」を理解し、明確な目標に向かって仕事に取り組むスタイルは、経営の効率を高めています。
人材採用に貢献する書籍
本書は、人材採用コンサルタントを行う株式会社キイストンが出版しており、飲食業界における成長をサポートすることを目的としています。飲食業界の将来を担う経営者やスタッフにとって、非常に有益な情報が詰まっています。
まとめ
阿波耕平氏の新著『わが社の居酒屋は8坪、月商1200万円その秘訣を教えます』は、居酒屋経営の成功法則だけでなく、企業理念に基づく働き方改革や、人材育成の重要性についても真摯に考察されています。居酒屋経営を目指す人や経営者にとって、大変参考になる一冊と言えるでしょう。興味がある方はぜひご一読を!