絵を通じて育む非認知能力、待望の改訂版『絵を聴く保育』が登場

幼児教育の新しい潮流

教育界で今、注目を集めている保育メソッド『絵を聴く保育』。この画期的な方法は、自己肯定感や思いやり、意欲などの非認知能力を育むことを目指しています。このたび、著者の土居桃子先生から、改訂版が2025年3月3日に刊行されることが決まりました。この新たなガイドブックは、子どもの描く絵を通じて彼らの心の世界を探る方法を詳細に解説しています。

新しい描画手法「ダイアロジカルドローイング」

本書の中核を成す「ダイアロジカルドローイング」は、子どもと対話をしながら絵を描くことによって、彼らの内面を聴き取るという方法です。従来の絵画教育とは異なり、作品として評価するのではなく、子どもが描くプロセスを重視することが特徴です。改訂版では、非認知能力を育むための具体的な言葉がけや環境の整え方、そして多くの実践事例が加わり、より明確な視点が提供されています。

社会における保育の課題

新型コロナウイルスの影響により、子どもたちの遊びと対話の機会が減少し、自己肯定感や社会性を育むことが難しくなりました。そのため、保育現場では孤立感や負担の増大が問題視されています。本書は、そうした問題を解決するため、保育士たちが「保育の楽しさと希望」を再発見できる手法を提案しています。土居先生は、子どもの心に寄り添う対話型の実践が必要だとし、その具体例を提示しています。

誰に向けた書籍なのか？

この改訂版は、保育士や幼稚園教諭、子ども園の先生方をはじめ、保育士を目指す学生や教育を学ぶ方にお勧めです。家庭で子育てをされている保護者や子ども支援に携わる専門家たちにも役立つ内容となっています。非認知能力の育成に興味がある教育関係者にも、ぜひ手に取って欲しい一冊です。

出版記念イベントの開催

出版を記念して、特別イベント「たんぽ筆の魔法体験絵を聴く虹色ワークショップ」が2025年6月29日に高知蔦屋書店で開催されます。著者本人が参加し、子どもの創造性を引き出すお絵描きの方法やコミュニケーションのヒントを提供します。また、個別相談会も設けられ、参加者は土居先生に直接質問することができます。ワークショップはお子様連れも歓迎で、汚れても良い服装での参加をお勧めしています。

土居桃子先生のプロフィール

土居桃子先生は高知県出身で、多くの困難を乗り越え、約25年間の保育士経験を持つ教育者です。彼女は、2016年に『絵を聴く保育』という書籍を出版し、その後も保育分野における新しいアプローチを追求しています。彼女の取り組みは、教育界に新たな風を吹き込み、多くの子どもたちに寄り添った保育が実現することを目指しています。