ランドセルリメイクの挑戦
2025-07-31 13:03:22

大阪の三代目革かばん職人が挑戦するランドセルリメイクの物語

大阪の三代目革かばん職人が挑戦するランドセルリメイクの物語



大阪市東成区に位置する「かばん屋今村」は、1947年から続く伝統あるかばん作りの会社です。このたび、3代目職人である今村幸平さんは、新ブランド【tumugi(つむぎ)】を立ち上げ、役目を終えた子供のランドセルを再生して、大人のバッグへと蘇らせる取り組みを始めました。これは単なるリメイクにとどまらず、子供の成長を見守ってきた母親たちの新たな想いを形にするプロジェクトです。

職人としての道のり


初代今村勢一郎が創業してから、長い歴史を誇る「かばん屋今村」。しかし、三代目の今村さんが21歳という若さで家業を継いだ当初、状況は厳しく、経営の知識も経験も乏しい中でのスタートでした。父の急逝による経営引き継ぎに続き、長年の取引先からの仕事が減少し、特に外注職人との関係が次第に悪化していきました。この苦しい状況を打破するために、今村さんはかばん製作の技術を磨く決意をし、イタリアやフランスへ渡航し、現地の職人から学びました。

彼は特にエルメスの美しさと技術に感銘を受け、中古品を解体し、構造や製法を研究することで新しい商品開発に取り組むことになりました。長年の経験を経て、オーダーメイド職人としての道を切り開くことに成功し、全国の呉服店向けにセミオーダー形式で販売するまでに至ります。

新たな挑戦、【tumugi】の誕生


ある日、友人の奥様から「子供のランドセルで何か作ってほしい」と依頼を受けたことがきっかけで、新たなブランドが誕生しました。「ランドセルリメイク」という未知の領域に挑むことになった今村さんは、ランドセルの素材を柔らかな牛革と編み込む方法を考案し、硬かったランドセルを見事にメッシュ素材へと生まれ変わらせました。この新しい商品が母親の日常に寄り添い、さらには子供の思い出を形として残すことができるのです。

アイデアと技術が生んだオーダーリメイクバッグ


「tumugi」では、すべての工程を職人が手作業で行い、特別な一点物のバッグを提供しています。子供が6年間使用したランドセルの素材を用い、母親の新たな生活を支えるバッグへと変身させることは、思い出を編み込むことを意味します。今村さんは、ランドセルだけでなく、思い出の詰まった革ジャンやデザイン性の高いブランドバッグをリメイクすることも視野に入れています。このように、感動的なストーリーを持ったバッグが、少しでも多くの人々の心に響くことを願っています。

結び


職人としての葛藤を乗り越え、新たなブランドに挑戦する今村幸平さんの姿勢には、強い情熱と母親たちの愛情が感じられます。『tumugi』は、ただの鞄作りではなく、思い出を紡ぐ大切なプロジェクトなのです。これからも、多くのお母さんたちのために、魅力的な製品を生み出し続けることを期待しています。


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