岐阜と沖縄が「アユ」でつながる!未来を約束した子どもたちの交流
2023年9月14日、岐阜県郡上市の清流長良川あゆパークにて、一般社団法人海と日本プロジェクト岐阜主催の「岐阜編イベント」が開催されました。このイベントは、日本財団の海と日本プロジェクトの一環として、アユを通じて岐阜県と沖縄県の交流を深めることを目的としています。
アユを通じて学び、つながる
「アユ」を使った学びの旅は、岐阜県の子どもたちと沖縄県の琉球アユに関心を持つ子どもたちが一堂に会し、相互に文化や環境について理解を深める貴重な機会です。この交流事業では、岐阜県の県魚であるアユや自然、伝統文化を学び、川と海との関係を理解することが重要なテーマとなっています。参加した子どもたちは、アユのつかみ取りをはじめとする多様な体験を通じて、自然との触れ合いを楽しみました。
アユのつかみ取りで感じる楽しさ
イベントのスタートはなんといっても「アユのつかみ取り」。岐阜県の子どもたちの多くは魚をつかむ経験が豊富で、沖縄から来た子どもたちも海で魚を捕ることに自信満々です。水に飛び込むと、子どもたちは次々とアユを捕まえ、楽しげな笑い声が響き渡りました。参加者たちは、アユの動きを観察し、自らの経験を元にチームで協力し、その様子はまるで小さな漁師たちのようでした。
命の重さを知る
つかみ取ったアユは、次に串打ちをされ、塩焼きにされます。その際、講師である清流長良川あゆパークの後藤克仁先生が、「生き物の命をどう受け取るか」を子どもたちに教える貴重な時間が設けられました。つかみ取りの楽しさから、真剣な表情に変わる瞬間。アユを串に刺すことで、食材が自分たちの命につながっていることへの理解を促しました。この経験は、食べ物に対しての感謝の気持ちをより深くしてくれます。
環境と文化のつながりを学ぶ
アユが焼きあがるまでの間、参加者は「清流長良川の鮎」の世界農業遺産について学習しました。これにより、岐阜のアユが地元の文化や経済に与える影響を学び、川や森、海を守ることの重要性を認識しました。アユを通じて、自然環境と人々の生活がどのように結びついているのかを理解し、持続可能な社会を築くための意識を育てることができました。
未来への約束を交わす
プログラムの最後には、岐阜県と沖縄県の子どもたちがそれぞれの思いを発表し、川や海を守ること、再び互いの土地を訪れることを約束しました。彼らは、自らの手で書いた手紙に、自分たちの未来への約束を込めました。岐阜の子どもたちからは「アユへありがとう」といった感謝の言葉が寄せられ、沖縄からも「また岐阜に来たい」との思いが聴かれました。
このイベントを通じて、岐阜県と沖縄県の異なる文化がアユによって結びつき、未来へとつながっていく様子が見受けられました。互いが影響し合い、共に成長していく力があることを、参加した子どもたちは改めて感じたようです。彼らの約束が、これからの未来の海を守る力となることを期待しています。