フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーの30年
認定NPO法人「フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダー」は、1996年に日本人カメラマンの井津建郎氏によって設立されました。この団体は、経済的な理由で適切な医療を受けられないアジアの子どもたちに高品質な医療を提供し、その存在を広めてきました。設立から30年、フレンズはどのような活動を行ってきたのでしょうか。
設立の背景
井津氏がカンボジアで出会った少女との悲劇が、フレンズ設立のきっかけとなりました。たった2ドルを支払えなかったがために、病院に拒絶され命を落とすこととなったその少女と、その父親の姿は、井津氏の心に深く刻まれました。当時、医療とは無縁だった井津氏は、アンコール遺跡での撮影活動だけではなく、その土地の人々に貢献したいとの思いから、非営利の小児病院設立を決意します。
最初のプロジェクト「アンコール小児病院」
1999年には、井津氏の夢が実現し、カンボジアのシェムリアップにアンコール小児病院(AHC)が開院しました。ここでは、病院の理念である「すべての患者は我が子のように接する」という思いを全スタッフが共有し、患者とその家族に寄り添った医療を行っています。開院当初は何もかも手探りでしたが、カンボジアのスタッフとともに経験を積み重ねながら、成長を遂げてきました。
2013年には、フレンズは現地化に成功し、「カンボジア人のカンボジア人によるカンボジア人のための病院」として運営が引き継がれました。これにより、地域のニーズに即した医療提供がさらに進むことになります。
次なる挑戦「ラオ・フレンズ小児病院」
2015年には、ラオスのルアンパバーンにラオ・フレンズ小児病院(LFHC)が設立され、ここでも「医療・教育・予防」を柱に、24時間体制での救急医療を提供しています。新生児から15歳までの子どもたちを対象に、専門的なケアが必要な患者のための専門外来も設けられ、年々多くの子どもたちがここで救われています。LFHCは開院以来、年間4万人以上の患者を受け入れ、地域における小児医療の重要な拠点となっています。
包括的ケアへの取り組み
フレンズでは、単に病気を治療するのではなく、患者の家庭環境や文化的背景を考慮した包括的なケアに注力しています。これは、医療が必要な地域の子どもたちにより良い生活を提供するための重要な要素です。病院の枠を越え、地域に根ざした活動にも取り組むことで、「人を診る(看る)」ことの重要性を訴えています。
30周年に向けた活動
設立30周年を迎えるにあたり、フレンズでは様々なイベントを企画中で、参加を希望される方々に向けた告知も行っています。この機会に、多くの人々がフレンズの活動に参加し、共に夢を育むことで、さらなる輪が広がっていくことを願っています。
まとめ
フレンズ・ウィズアウト・ア・ボーダーは、この30年を通じて多くの子どもたちに希望と医療を届けてきました。今後も、井津氏の熱い情熱とともに、世界中の支援者と手を携え、医療の届かない子どもたちに光をもたらすべく進んでいきます。私たち一人一人が、その夢の一部となることができるのです。皆さんの参加を心よりお待ちしています。