AI時代の計算力
2025-09-17 13:36:48

子どもと保護者、生成AI時代の計算力に対する意識の違いを探る調査結果

子どもと保護者、生成AI時代の計算力に対する意識の違いを探る調査結果



公益財団法人スプリックス教育財団が実施した「基礎学力と学習の意識に関する保護者・子ども国際調査2025」の初回報告が発表されました。この調査では、世界8カ国の保護者と子どもを対象に、計算力に対する意識を探りました。特に、AI技術の進化によって算数や数学の学習スタイルが変わりつつある中、計算力が今でも求められるのか、その意識にどのような違いがあるのかを明らかにすることが目的です。

調査の背景と目的



生成AIの登場により、歴史的には基礎的な計算力が軽視されがちになっているという現状があります。しかし、教育において計算力は重要な基本スキルです。スプリックス教育財団は、子どもと保護者の意識が実際の学力とどのように結びついているかを探るために、この調査を実施しました。この調査により、世代間での価値観の違いや各国における教育方針の違いを明らかにし、学びを支える効果的な方法を模索しています。

調査結果の概要



1. 計算力の必要性



調査に参加した8か国中、7か国の保護者は「生成AIがあっても基本的な計算力は必要」と考えており、特に日本では保護者と子どもの間に約10ポイントの意識差が見られました。これは、保護者が自分の学びの経験から計算力の重要性をより強く感じている可能性があります。

2. 自信の有無と計算力



計算が苦手な子どもは、生成AIの存在によって「計算力は不要」と考えやすいとする結果が出ました。また、計算に自信がある子どもほど、計算力の必要性を感じる傾向が強いことも分かりました。結果として、自信のなさが子どもたちの意欲や成績に影響を及ぼしていることが明らかになりました。

3. 学習意欲と保護者の関わり



日本において、子どもが勉強したいと感じる理由の一つに、保護者からの承認が非常に大きな役割を果たすことが分かりました。「テストで成績が上がる」ことや「課題を達成する」ことに加えて、保護者からの励ましの言葉が、子どもの学習意欲を高める強力な要因となっています。

このような調査結果から、家庭内での学習環境や保護者の言動がどれだけ子どもに影響を与えているのかを知ることができ、今後の教育方針の重要な指針となるでしょう。また、計算力備わった子どもが世代を超えて自らの計算力を磨く土台を築けるような関わり方や教育法が求められています。

今後の展望



この研究結果をもとに、さらに詳しい分析が行われ、保護者や教育者向けの実用的な指導方法や環境整備が提案されることが期待されます。子どもたちが自信を持って計算に取り組めるよう、親としても積極的に関与していくことが大切です。最終的には、基礎的な計算力を定着させることが、子どもたちの学びの未来を明るくすることにつながります。

この調査は、今後も継続的に報告され、各国や学年の特徴についての理解が深まることが期待されています。


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