地元の海を知ろう!緑ヶ丘小プロジェクトの取り組み
宮崎県延岡市で、子どもたちの海洋教育に力を入れた特別なプログラムが進行中です。「海と緑ヶ丘小プロジェクト~海の学校2025~」は、2025年に向けて地元の小学生に海の大切さを学ばせるための取り組みで、今回はその第5回目のプログラムが実施されました。
海と共に歩む教育
このプロジェクトは、「海と日本プロジェクト」の一環であり、次世代に美しい海を引き継ぐことを目指しています。今年度は緑ヶ丘小学校の6年生35名を対象に、延岡市教育委員会と連携し、カリキュラムには学級単位での海洋学習が盛り込まれています。「宮崎の豊かな海を未来に残すには?」というテーマの下、子どもたちは海についての理解を深めるためのさまざまな学習活動を行います。
プログラムの内容
今回のプログラムは、延岡市北浦町の「株式会社新海屋」を訪れ、実際に地元の水産業に触れるという貴重な体験が行われました。代表取締役の小川裕介さんから、天然魚と養殖魚の違いや、なぜ養殖が必要なのかをわかりやすく教えていただきました。特に、安定して魚を供給するための努力や、地元の豊かな海の恵みについて深く考える機会となりました。
子どもたちは、実際に養殖業がどのように行われているのか、またその背景にある苦労について学びました。この地域は、潮通しが良く温暖な気候のおかげで多くの養殖が盛んで、特にブリやタイ、カンパチが多く出荷されています。小川さんからの説明を通して、毎年どれほどの量が出荷されているかを知り、生産者の思いにも触れました。
実体験で学ぶ加工の工程
その後、実際の加工工場に移動し、魚をどのように加工しているのかを見学しました。機械の導入によって効率的に作業が行われている様子を目の当たりにした子どもたちは、驚きと共に衛生管理や美味しさに対するこだわりについて学びました。「美味しく食べてもらうためにどんな工夫をしているのか」という質問に対して、小川さんが丁寧に答えている姿は、子どもたちにとって非常に貴重な体験となりました。
海が届ける食の恵み
プログラムの一環として、実際にこの工場で加工されたブリを使った昼食もいただきました。「ブリ丼」と「ブリフライ」を味わった子どもたちは、その美味しさに驚き、「今まで食べた魚の中で一番美味しい!」と感動の声を上げていました。食材がどのように私たちのもとに届くかを知ることで、感謝の気持ちを持つようになったようです。
未来の漁業を牽引する力
終了後、小川さんは「北浦で加工された魚は国内外に届けられています。将来、地元の漁業を支える存在になってくれることを期待しています」と温かいメッセージを伝えてくださいました。参加した子どもたちは、この経験を通じて海洋教育の重要性を感じ、自分たちが海を守り育てる一員であることを再認識しました。
このような活動を通じて、子どもたちが日本の美しい海を未来に引き継ぐ希望の光となることを願っています。次回のプログラムも期待が高まります。