小中学生の生理に関する困りごとリポート～学校生活や友人とのコミュニケーション～

小中学生の生理に関する困りごとの調査結果

ニフティ株式会社は、子ども向けサイト「ニフティキッズ」で実施した生理に関するアンケート調査を発表しました。この調査は、花王株式会社の協力のもと行われ、3,341人の小中学生からの回答を得て、生理中に感じる困難やその対応について検証しました。

生理を経験している子どもたち

調査結果によれば、小学生では61.5％、中学生では92.1％の子どもたちが既に生理を経験しています。この中で、生理中に学校で困ったことがあると回答した割合は約8割に達しています。最も多い回答には、「ナプキンをかえる時間が取れなかった」と「予定外の日に生理が来てしまった」があり、日常生活の中での予測できないトラブルが子どもたちの心を悩ませていることがわかります。

学校生活における困難とその対処法

生理中の困りごとについては、「我慢した」という回答が最も多く、51.5％の子どもたちが周囲に相談せずに自身の問題を抱え込んでいる状況が浮き彫りになりました。一方で、一部の学生は友達に相談したり、保健室を利用したりすることもあるようですが、こうした行動は相談対象の選び方に影響されるかもしれません。

また、具体的な困難に対しては、特にナプキンの準備がないことが問題となるケースが多く、約3割はトイレットペーパーで代用することや友達に相談することを選んでいるという結果も見られました。

生理に対する気持ちの違い

さらに調査では、「学校でナプキンをトイレに持って行くことに抵抗がある」と答えた子どもたちが多かったことも特徴的でした。「ナプキンを持っているとバレたくない」という理由が根強く、特に男子に見られたくないという意見が多く寄せられています。しかし、逆に「女性の身体の自然な一部だから何も問題ない」という考え方を持つ子もおり、年齢や個人の感じ方によって生理の捉え方が異なることも明らかになりました。

生理に集中できないことの意義

生理中は「授業や部活に集中できない」と感じる子どもたちが8割以上にのぼり、その理由としては「漏れが心配」や「体調の不良」が挙げられました。特に体を動かす授業では、不安が強まることがデータから示されています。

扱いやすい相談相手は

生理に関する悩みを相談できる相手についても調査されました。4割程度が相談できると答えた一方で、相談しづらい理由には、特に男性の教師に対する遠慮や恥ずかしさが影響していることが伺えます。多くは母親など同性の大人に安心感を持ち、悩みを共有する傾向が見られました。子どもたちにとって、悩みを抱え込むよりも信頼できる人と話すことで安心感を得られることが重要だと感じました。

未来に向けた提案

特に、学校に「ナプキン備品化」というアイデアが提案されており、これが実現すれば多くの生徒が安心して学校生活を送れる環境が整うのではないかと期待されています。調査を通じて得た知見を活かし、今後の未来に向けて積極的な取り組みが望まれます。

この調査は、子どもたちが生理について安心して話せる環境を整えるための重要な一歩として位置づけられており、生理が持つ社会的な背景や教育現場での配慮が必要とされることを示しています。学校が生理に対してより優しい環境になり、子どもたちが健やかに成長していけるようなサポートが求められています。