小学生の不登校を乗り越えるための新たな指南書が登場！

夏休み明けは、学校に行けなくなる子どもたちが増える時期です。最近の調査では、小学生の不登校は過去10年間で5倍にまで増加しています。この状況を受け、2025年8月12日に、株式会社KADOKAWAから新たな書籍『小学生不登校親子の幸せを守る方法』が発売されます。著者は不登校ジャーナリストの石井しこう氏。これまでに400人以上の不登校の子どもとその親を取材した経験から、親が知っておくべき「しなくていいことリスト」を提案しています。

小学生不登校の現状

文部科学省の統計によると、2014年度には2万5,866人であった小学生の不登校数が、2023年度には13万3,370人に達しました。これは、実に10年で5倍以上の数値です。このような増加は主に小学校低学年で顕著であり、多くの場合、大人のサポートが必要不可欠となっています。

不登校の問題に直面している家庭では、親が仕事を辞めざるを得ない状況になることも少なくありません。経済的な事情から、貯金を切り崩して生活を続けている家庭も存在します。こうした厳しい現実は、多くの親にとって大きな負担となり、心身の健康を損なう要因ともなっています。

親の視点を変える必要性

著者の石井氏は、親が陥りがちな「よかれと思って行動すること」が逆効果になってしまうことが多いと指摘しています。たとえば、「今日だけ頑張って学校に行こう」と励ますことや、子どもと一緒に登校する「同伴登校」を試みると、それが子どもにとってプレッシャーとなり、逆に不登校が悪化することもあります。

親が直面する問題の多くは、実は「無理に学校に行かせようとすること」が引き起こす子どもの身体的・精神的な異常によるものです。こうした問題が生じると、心配になった親が仕事を辞める決断をせざるを得なくなります。このような一連の流れは、多くの家庭で実際に見られる現象です。