通信制高校の現状と学生たちの意見を探る新調査結果
最近、株式会社プレマシードが実施した「通信制高校における入学前後の行動調査」では、通信制高校に現在通う生徒と過去に通った生徒の計992名へのアンケートが行われました。2025年5月21日から6月18日という期間に行われたこの調査では、通信制高校に対するさまざまな意見が浮かび上がりました。この結果を通じて、通信制高校のイメージやその実態について見ていきましょう。
通信制高校のイメージを変えたい
調査によると、現役生と卒業生のうち62.8%が「通信制高校のイメージを変えたい」と回答しました。この数値は、通信制高校に対する偏見や誤解がまだ存在することを示しています。過去に実施された調査では、通信制高校に「良くないイメージ」を抱いている人が54.3%に達しており、特に親世代の60.5%が「良くない」と答えています。一方、子世代では58.0%が「良い」と感じていることから、世代間の意識の違いが明らかです。このことから、若い世代の声をしっかりと伝えて、イメージを改善する必要性が浮き彫りになっています。
入学の理由と背景
通信制高校に入学した理由の大半が人間関係の悩みや体調不良です。入学理由の1位は「人間関係に悩みがあった」と回答した41.1%、次いで「体調不良で通学が難しかった」が40.5%となっており、これらの背景には十分なサポートが必要だということが示されています。また、28.6%の生徒が中学時代に準不登校または不登校であったことも調査で明らかになっています。
入学を自ら選択したのは68.5%
興味深いのは、通信制高校に通う生徒の68.5%が「自分の意志で進学を決めた」と回答していることです。この結果は、多くの学生が自身の希望に基づいて学校選択をしていることを示しています。しかし、同時に「それ以外の選択肢がなかった」という回答も14.3%を占めており、まだまだ選択肢の少なさが課題であることがわかります。
前向きな学生の姿
入学前に楽しみにしていたことは「通学日数が少なく自由な時間が増える」との回答が54.2%、自らのペースで学べることに期待を寄せている学生が多いことが伺えます。また、不登校経験からプレッシャーの少ない環境で学び直すことへの期待も高まっています。
通信制高校の抱える課題
一方で、通信制高校に通っていることに引け目を感じている生徒も58.7%に達しています。自由な学びを享受しながらも、社会からの偏見や誤解が生徒たちを悩ませています。そのため、プレマシードはこの課題を解消するために、通信制高校の利点と可能性を幅広く発信していく必要があります。
まとめ
今回の調査から見えてきたのは、通信制高校に通う生徒たちが多くの選択肢を求め、自由な学びを享受している一方で、抱える課題や偏見も存在するということです。これらの声を大切にし、通信制高校の可能性を広げるための取り組みが求められています。プレマシードは、このようなリアルな声を広く伝えることを通じて、今後の教育環境をより良いものにしていくことを目指しています。