シニア世代の買い物事情に迫る!
近年、シニア世代の購買行動が大きく変わりつつあることが、株式会社mitorizの調査によって明らかになりました。今回は、その詳細を掘り下げてみましょう。
買い物頻度の変化
調査によると、シニア層は「週に2〜3回」買い物に出かけるという人が多い一方、特に一人暮らしの方は「ほぼ毎日」買い物に行くケースが目立っています。実際、全体のほぼ86%が週に複数回の買い物をしており、買い物が生活の一部となっている様子がうかがえます。異なる同居状況での買い物の頻度を見ても、やはり一人暮らしの人が最も頻繁に買い物をしており、生活のリズムが形成されています。
買い物時間とその理由
買い物に出かける時間帯では、夕方が最も多く、特に18時以降に訪れる人が増えていることがわかります。この傾向は、日中は自宅で過ごし、夕方以降に活動的になるシニア層のライフスタイルを反映しています。夕食の準備が始まる前に、食材や日用品を買いに行く習慣が根付いているのでしょう。
買い物が気分転換になる理由
「買い物が気分転換になっている」と回答した方は79.7%にのぼり、頻繁に買い物をすると答えた人ほど、よりその傾向が強いことがわかります。この結果から、買い物はシニアにとって日常の楽しみとなっており、精神的にも重要な役割を果たしていることが示唆されます。多くのシニアは、買い物を通じて外出する機会を持ち、日常生活に楽しさを見つけているのです。
買い物先の選択
調査では、買い物をする主な場所は「スーパーマーケット」が95.5%、次いで「ドラッグストア」が60.0%、「コンビニエンスストア」が32.7%となり、ドラッグストアの利用がコンビニの約1.8倍に達しています。ドラッグストアが人気の理由には、食品や日用品、医薬品がまとめて手に入る便利さや価格の手頃さが挙げられます。また、通院後に一緒に買い物ができる点も、シニア層には嬉しいポイントです。
買い物の楽しみ
買い物中に「楽しい・嬉しい」と感じる人は約90%に達し、どのような瞬間がその感情につながるのかを調査した結果、最も多かったのは「セールで安く買えたとき」であり、次いで「思いがけない掘り出し物に出会ったとき」、「欲しかった物を見つけたとき」が続きます。シニア世代も、お得感や偶然の発見に喜びを感じていることがよくわかります。この買い物の過程自体を楽しみにしている人も少なくありません。
情報収集の変化
商品や買い物情報の収集方法も変化しています。最も多く利用されているのは「店舗のアプリやLINE通知」で、47.1%ものシニアがデジタルツールを活用しており、これが「紙のチラシ」を上回る結果となりました。インターネットの検索も23.8%に達しており、スマートフォンを使った情報収集が着実に広まっていることが伺えます。
これらの調査結果は、シニア世代がデジタル化に適応し、従来の買い物の仕方に新たな視点を持つようになっていることを示しています。一方で、SNSや従来型メディアの利用は限定的であるため、まだまだ情報収集における改善の余地があると言えるでしょう。
シニア世代の買い物事情は、生活スタイルや心の健康に密接に関わっており、今後の研究やマーケティングにおいても注目のテーマとなるでしょう。