新しい居場所「みんなのひみつきち」オープン
2023年5月1日、茨城県稲敷市に新たな子どもたちのための居場所「みんなのひみつきち」が開所しました。この施設は、家でも学校でもない、子どもたちにとっての第三の居場所として設立されました。社会福祉法人 蒼天が運営するこの拠点は、日本財団の「子ども第三の居場所」事業の一環として茨城県初の試みです。
オープンに向けた準備
開所に先立ち、4月20日には事業説明会と内覧会が行われ、多くの地域住民が参加しました。子どもたちとコミュニティ、さらには福祉のつながりを生み出すことを目指すこの施設。式典では、理事長の根本敏宏氏が主旨を述べ、「地域全体で困難を抱える人々を支え合う体制を構築していきたい」と挨拶しました。さらに、市長をはじめとする支援者からも祝辞が贈られ、温かい雰囲気に包まれた式となりました。
「みんなのひみつきち」の役割
この施設は、放課後の居場所として、食事や学習習慣、生活習慣の定着、そして体験の機会を提供します。「異なりを知ることが、新たな関心を生む」との思いを大切にし、福祉と地域を結ぶ場所を形成。参加することで、子どもたちが新たな学びに興味を持つような環境を提供していきます。
「みんなのひみつきち」は、小学1年生から中学3年生までの定員20名に対応。平日の月曜日から金曜日、祝日も開所し、常勤職員1名、非常勤職員4名、ボランティアの協力で運営します。また、常勤・非常勤の職員には精神保健福祉士も在籍します。
地域の福祉ネットワークの構築
社会福祉法人 蒼天では「全ての人々への福祉」を理念に掲げ、地域全体の福祉を向上させることを使命としています。高齢者から子どもまで、必要な支援を届けるために、地域の皆との協力を重視。今後、「みんなのひみつきち」を通じて、より多くの支援や交流の機会を提供し、地域全体が一つのネットワークとして機能することを目指しています。
子ども第三の居場所とは
「子ども第三の居場所」は、日本財団が2016年より推進しており、特に多様な社会背景を持つ子どもたちに向けた支援の場です。孤食や発達の特性、経済的理由による機会の喪失に関して、適切なサポートを行い、彼らが持つポテンシャルを引き出す支援を行っています。現在、日本全国で248ヶ所が開設されており、地域ごとに特色を持った支援が行われています。
結論
「みんなのひみつきち」は、稲敷市における子どもたちの新しい居場所として、地域の中で大きな役割を果たすことが期待されています。地域の絆を深め、すべての子どもに平等な機会を提供できるよう、今後の展開に注目が集まります。開所からの活動が、地域全体に良い影響を与えることを祈っています。