のんほいパークでの特別企画展のご紹介
愛知県豊橋市に位置する「のんほいパーク」で、2025年7月26日から8月31日までの期間、特別企画展「標本となった飼育個体―のんほいパークだからできること」が開催されます。この展示では、死亡した動物から作成された骨格標本を中心に、約20点の希少な標本が公開されます。特に目を引くのは、人気キャラクター「サーバル」を象徴する頭骨や、約70年ぶりに豊橋へ里帰りするトラの化石です。
博物館と動物園の一体的な取り組み
のんほいパークは、動物園と自然史博物館が隣接し、連携して行うさまざまな企画が魅力です。本展示もその一環で、博物館の学芸員と動物園の職員が協力して収集した骨格標本やはく製が公開され、動物たちの生きた歴史を学ぶことができます。
サーバルの頭骨の特徴
展示されるサーバルの頭骨は、特に注目です。この頭骨は、2024年3月に7歳で亡くなった雌のサーバル「ステル」のもので、サイズは長さ128ミリ、幅84ミリ、高さ59ミリです。サーバルは「けものフレンズ」というテレビアニメで多くのファンに愛されており、ステルもその一員として注目を集めました。
トラの化石が持つ歴史的意義
加えて、今回の展示の目玉であるトラの化石は、地域の歴史を語る貴重な標本です。1952年には早稲田大学の学生が豊橋市の採石場でトラの右下顎骨を発見しましたが、長らくその所在が不明でした。しかし2024年にその家族が栃木県で保管していたことが発見されたことで、トラは約70年ぶりに故郷に戻ってきました。また、展示ではトラの左右両方の下顎骨を公開。化石の年代は約13万年から1万2000年前とされ、その時代に日本にトラが存在したことを物語っています。
展示詳細と関連行事
この特別企画展は、自然史博物館イントロホールで開催され、入場は無料ですが、のんほいパークの入園料が別途必要です。展示物の数は約20点に及び、トラをはじめライオンやヒグマの骨格標本などが展示されます。
さらに、8月2日には、解説会「世界トラの日」を記念したイベントが開催されます。この会ではトラの化石やその時代の動物についての解説が行われ、参加は無料で申し込みも不要です。講師は安井謙介さんで、動物学の専門家です。
この夏、のんほいパークで特別な展示を楽しみながら、動物たちの歴史に触れてみるのはいかがでしょうか。貴重な機会をお見逃しなく!