子どもたちが焼きサバ寿司を通じて学ぶ、海の大切さ
12月5日、雲南市立木次小学校で、地域の特産品を使った楽しい調理体験「日本さばける塾 in しまね」が開催されました。このイベントには、5年生の児童26人が参加し、伝統的な焼きサバ寿司を作ることを通じて、日本の海の食文化を学びました。
日本の食文化を知ろう
「日本さばける塾」は、一般社団法人海のごちそう推進機構と海と日本プロジェクトinしまねが共同で主催するプログラムの一環です。魚の調理技術や地域の海洋環境に関する理解を深めることで、次世代へ豊かな海の大切さを伝えることを目的としています。
講師として招かれたのは、割烹・仕出し田丸屋の代表取締役、藤原智三さん。児童たちは藤原さんから、サバの見方や選び方を学び、実際にサバの三枚おろしに挑戦しました。サバの漁獲量が多数を誇る島根県の豊かな環境が生んだ郷土料理、焼きサバ寿司の誕生背景を伺い、その調理を実践することで、理解を深めていきます。
難しい三枚おろしに挑戦!
サバの三枚おろしは、児童たちにとって初めての体験。講師の実演を真剣な表情で見つめた子どもたちは、各グループで協力しながら作業を進めました。見た目は簡単そうでも、三枚に分ける作業は思った以上に難しく、手こずる姿があちこちで見られました。特に「骨が多く残ってしまった」や「身がぼろぼろになってしまった」といった声も。ただ、この過程が子どもたちにとっての学びであり、挑戦でした。
焼きサバ寿司完成!
なんとか三枚おろしを完了した彼らは、次にいよいよサバを焼く段階へ。魚をほぐし、酢飯と混ぜて具材を加えていくと、鮮やかな焼きサバ寿司が完成。旬の具材がたっぷりと入ったこの料理は、見た目にも美味しそうです。試食タイムでは、自分たちが作った焼きサバ寿司を頬張り、「うまい!」という歓声が上がり、一瞬で完食。
未来へ繋がる海とのつながり
児童たちの感想の中には、「さばくのは難しかったが楽しい経験になった」や、「また作ってみたい」という声がありました。藤原さんは「焼きサバや焼きサバ寿司は木次のソウルフードであり、今後もこの食文化を絶やさず伝えていってほしい」とエールを送りました。
このイベントは、日本の豊かな食文化と海の恵みを再認識し、次世代に引き継ぐための重要な一歩になったことでしょう。今後も地域の特産品を活用し、子どもたちに新たな体験の場を提供し続けることが期待されます。