岐阜と沖縄が交わる体験合宿で子どもたちが環境を学ぶ
2023年9月、岐阜県で見事な自然環境の中、特別な体験合宿イベントが開催されました。これは「海と日本プロジェクト」の一環として企画されたもので、沖縄県から小学5・6年生の子どもたちが参加し、川と海のつながりを深く学ぶ3日間でした。
自然の教室、長良川
岐阜県は海に面していない地域ですが、その代わりに美しい清流「長良川」を抱えています。参加した子どもたちは、ここで日本三大清流の一つである長良川の学びを体験しました。長良川は生物多様性の宝庫で、地域住民にとっては漁業やレクリエーションの場でもあります。アユという魚は、川と海を行き来することができる珍しい存在であり、岐阜県の象徴とも言えます。アユを通じて、川と海がどのように繋がっているかを考える良い機会になりました。
学びの具体的な内容
漁法「鵜飼」を通じて学ぶ
最初の日には、特別なひと時が用意されていました。岐阜市で行われている伝統の漁法「鵜飼」の観覧です。ここの漁法では、鵜を使って魚を捕るという独特の技術が求められます。子どもたちは、鵜匠が操る鵜の姿に感動し、その美しさとともに漁法の歴史を学びました。
アユの五感を活かした学習
次の日には、そのアユに焦点を当てた学びが展開されます。岐阜市立藍川北学園の仲間とともに、アユを手で掴む体験をしました。肌で感じたり、色や形を直接観察することで、アユがどれほどの資源であるかを学びました。この五感を使った学びは、記憶に残る貴重な体験となったことでしょう。
座学を通じての理解
続く座学では、「長良川のアユ」についての講義が行われました。清流の生物たちと環境についての知識を深める大切な時間です。アユと地域の関係を理解することで、地元の自然環境への理解も深まりました。
楽しみながら感謝の気持ちを
また、アユを実際に焼いて食べるプログラムもありました。串打ち体験をし、焼きあげる過程を通じて、川と海が育んだ生き物としてのアユを味わうことができました。この瞬間、食卓に上がる食材への感謝の気持ちが生まれたことでしょう。
環境意識の高まり
最終日には、金華山に登り、水の循環や長良川の流れを肌で感じる学びの時間が設けられました。この体験から、自然環境に対する意識が高まり、自分たちが将来的にどのように関わっていくべきかを真剣に考えるきっかけとなったはずです。
参加者の声
参加した子どもたちからは、「川の流れや魚の種類が変わることを学び、すごく楽しかった」との感想が寄せられました。また保護者からは「今回のプロジェクトが我が子にとって刺激的な経験となった」との声もあり、イベントの成果を伺わせます。子どもたちが学び合い、新しい友達を作り、自然の大切さを実感することができたことは、まさに成功と呼べるものでしょう。
最後に
今回の体験合宿は、次世代が環境問題を身近に感じ、考えるきっかけとなりました。海と川、そして地域の生き物たちとのつながりを学び、持続可能な未来を築くために必要な意識を育んでいくことが求められます。参加したすべての皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。これからも、こうした体験を通じて地域と環境を大切にする意識が育まれていくことを期待しています。