子どもの怒りを理解するための新しいツール
新刊『いかりをほぐそう子どものためのアンガーマネジメント』が2025年4月21日に発売されます。これは、子どもたちの感情を理解し、特に「怒り」をどう扱うかを学ぶための練習帳です。通常学級の子どもたちや、通級指導教室での支援を必要とする子どもたちに向けて設計されています。著者には臨床心理士の稲田尚子教授、寺坂明子准教授、そして下田芳幸教授が名を連ねており、心理学的な視点からも信頼性の高い内容となっています。
5日間で学べる内容
本書は、マンガとイラストが豊富に盛り込まれた練習帳で、5日間にわたってテーマを分けて学びます。各日のテーマでは、感情への気づき—特に「怒り」に焦点を当て、その気持ちをどう表現し整理するかを学びます。特に注目したいのは、キャラクターたちが登場し、子どもたちが自分の感情を認識する手助けをします。具体的には、以下のような構成になっています。
- - 1日目:いろいろな気持ちに気づく
- - 2日目:いかりの気持ちに気づく(いかりの言葉)
- - 3日目:いかりをほぐす(いかりをほぐす方法)
- - 4日目:別の考え方を見つける
- - 5日目:自分の気持ちや考えを伝える
この5日間のプログラムを通じて、まずは自らの感情を理解し、次にそれをどう表現するかを学ぶことができます。これは、感情を整理し、他者と良好な関係を築くためにとても重要です。
体験学習の重要性
特に幼少期において感情が大きく揺れる時期ですが、子どもたち好みのキャラクターを通じたアプローチにより、楽しく感情教育が実現できます。自身の気持ちを適切に表現することができるようになると、学校生活や家庭内でのコミュニケーションも向上します。
誰に向けた本?
この練習帳は、子どもたちだけでなく、保護者や教員にも役立つ内容となっています。後半では、各セクションの解説も行われ、学習指導案も添付されています。このため、家庭でも学校でも役立てることができ、子どもたちの感情認識を深める助けになります。
本書の目的
本書の目的は、子どもたちが「怒らないこと」を目指すのではなく、まずは自らの感情に気づくことから始め、次にその怒りを適切にほぐす技術を習得させることです。そして最終的には、相手の気持ちを尊重しつつ自分の意見や感情を伝えられるようになることが目標です。
終わりに
本書を通じて、子どもたちだけでなく、保護者や教師も感情について深く理解し、より良い関係を築いていけることを願っています。5日間という短い期間で新たな発見ができるこの練習帳は、未来を担う子どもたちにとって貴重な経験となるでしょう。興味を持った方は、ぜひ手に取ってその内容を体験してみてください。