小学生のための金融教育ショート動画コンテスト
一般社団法人日本金融教育支援機構が主催する「第3回FESコンテスト® Supported by ゆうちょ銀行」では、新たな試みとして小学生による作品審査が実施されます。これにより、従来の中高生と大学生が中心だった金融教育に、小学生も加わることになります。この新しい取り組みは、金融教育をより身近なものとし、子どもたち自身が「自分ごと」として捉える機会を提供します。
コンテスト概要
FESコンテストは、「小学生にも伝わるの金融教育」をテーマに、全国の中高生が制作したショート動画を審査することを目的とした教育イベントです。これまでは、若年層への金融教育を届けるための「世代連鎖型」の方法が用いられてきましたが、今年度は小学校の授業に正式に審査を組み込むことで、子どもたちの参加意識を高めていきます。
自分ごととしての金融教育
小学生による審査が導入された背景には、SNSの普及や成人年齢の引き下げによる金銭に関連するトラブルの低年齢化があると言われています。ゲーム課金など、日常的にお金が関わる場面が多くなっている今日、金融リテラシーを育むことの重要性が増しています。このシステムを通じて、子どもたちが自発的にお金の使い方や貯金について考える機会を得ることが期待されています。
小学生審査の目的
今回の小学生審査の目的は、単に金融に関する知識を学ぶことにとどまらず、より良い社会生活を送るために必要な「生きる力」を育むことにあります。小学生たちには、自分の考えを表現し、他者の意見と比較しながら学ぶことができる貴重な機会が提供されます。小学校教育においても、思考力や表現力の育成が期待されます。
審査の実施方法
今年度は小学生が主役となる審査票が作成され、福島市立福島第一小学校の横山先生を中心とした教員の監修を受けています。また、大阪府の吹田市立吹田第一小学校など、全国各地の複数の小学校が協力して実施されました。これにより各学年の異なる視点や感じ方を反映させる工夫がなされています。
自治体・学校へのメリット
この豊富な指導案を検討することで、地域の教育現場における指導力の向上が期待されます。金融教育を日常授業に組み込むこの取り組みは、自治体にとってもリテラシー向上や他地域との差別化に寄与するでしょう。
募集と今後の展開
参加する学校や自治体の募集は、2025年10月1日から10月31日まで行われ、授業の実施は11月10日から25日まで予定されています。小学生の意見は公式審査として扱われ、場合によってはコンテストの結果にも影響を与える可能性があります。結果発表は、11月29日に行われる予定です。
今後も日本金融教育支援機構は、世代を超えた金融教育を進めていく意向を示しており、来年度以降も小学生が積極的に参加できる環境を整えていく方針です。これにより、次世代のリーダーを育成し、地域全体の金融リテラシーを向上させることを目指します。