NPO法人キープ・スマイリングが受賞した「保健文化賞」について
認定NPO法人キープ・スマイリングが、第77回「保健文化賞」を受賞したことが発表されました。この賞は昭和25年に創設されたもので、毎年公益性の高い保健衛生活動への優れた取り組みを行っている団体や個人が表彰されています。キープ・スマイリングは、入院中の小児とその付添家族を支援し、実態調査を通じて制度改善の議論に寄与したことが評価されての受賞です。
受賞の理由
授賞理由として注目される点は、まず入院する小児の付添家族に対して、食品や生活必需品などの物資を届ける支援を行っていることです。これに加えて、付き添い入院の実態調査を実施し、診療報酬や制度改正の議論に貢献している点が評価されています。具体的には、2024年度の補正予算において、こども家庭庁が付き添い家族の環境改善に向けて大きな予算を計上し、医療機関へ休憩スペースの設置や寝具購入用の補助を行うことが決定しました。
また、日本小児科学会も2024年7月に、小児入院における家族の付き添いがメンタルヘルスに与える影響について評価を公表しました。これにより、キープ・スマイリングの活動はより広く認知され、支持が集まっています。
具体的な活動
キープ・スマイリングは、直接的な支援に加えて、2017年以来、2.2万名以上の家族に対して、食事支援や「付き添い生活応援パック」の無償配布を通じて、生活の質を向上させる取り組みを行ってきました。これらの活動が成果を上げ、今回の受賞に繋がったと言えます。
理事長のメッセージ
理事長の光原ゆき氏は「このたびキープ・スマイリングが第77回『保健文化賞』を受賞できたことは大変光栄です。入院中の小児とそのご家族が少しでも安心して療養生活を送ることができるようにする支援を続けてきたことが、社会に認められた結果だと認識しています。この受賞を励みに、同じ苦しみを次の誰かに経験させないため、かつ子どもたちと家族の笑顔を守るために、医療現場や行政、企業、教育者、そして一人ひとりが協力し合える豊かな社会を築いていく所存です」と述べています。
まとめ
キープ・スマイリングは入院中の子どもに付き添う家族の支援に特化したNPO法人です。今後も全国規模での物資支援を通じて、より多くの家族の環境を改善する活動を続けていくことを目指しています。詳しい情報は公式ウェブサイトでご確認いただけます。子どもたちとその家族が一日でも早く笑顔を取り戻すために、ぜひ多くの方々の理解と支援が必要です。