次世代の海洋研究者を育てる実習合宿
全国から選抜された中学生たちが集結し、最新の3D技術を駆使して海洋生物の研究を行う「海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクト」実習合宿が、高知県で開催されました。このプロジェクトは、未来の海を守る専門家を育成することを目的としています。
実習の概要
このプロジェクトの5期生として参加したのは、全国から選ばれた11名の中学生。合宿は2025年8月22日から25日までの4日間、高知県の美しい海辺で行われました。彼らは、株式会社吉本3Dファクトリーや黒潮生物研究所などで、3D技術の基礎を学び、専門家の指導のもとで海洋研究を深めました。
3D技術の基礎を学ぶ
初日は高知市内の株式会社吉本3Dファクトリーで実施されました。ここでは、3Dスキャンデータを用いて3Dモデルを作成する技術を学んだ研究生たち。この実践的な経験が、今後の研究にどのように役立つかを考える時間が設けられました。研究のスタート地点として重要な瞬間でした。
美しい黒潮の海での研究
合宿の拠点となった黒潮生物研究所は、サンゴや豊かな海洋生物が生息する場所です。この場所で、研究生たちはシュノーケリングや磯探索を通じて、生物観察やモニタリングを実施。図鑑で見ただけの生物を実際に観察することで、学びがどれほど深まるかを体感しました。
海洋生物を知る実践
午後は、海洋生物の同定実習を行い、研究生たちが実際に観察した生物の名前を特定しました。この過程でスケッチや解剖を行い、生命の複雑な構造に迫ることで、探究心を育む貴重な経験を得ました。
海の幸を五感で感じる
合宿中の食事も特別な体験でした。研究生たちは、自分たちでトッピングしたピザや地元の新鮮な魚を使ったお刺身、解剖したイカを使ったカレーを味わい、海の恵みを全身で楽しみました。これにより、学びだけでなく、食文化にも触れる機会が提供されました。
研究発表に向けて
本プロジェクトでは、参加者が各自の興味に基づき、約8ヶ月間かけて専門的な研究を行います。合宿中には大阪海遊館や足摺海洋館を訪れ、専門家との対話を通じて、研究テーマを深める機会が設けられました。この体験を通じて、生徒たちの研究への情熱が一層高まりました。
参加者の声
参加した生徒たちは、シュノーケリングや海洋生物観察を通じて得た体験が非常に有意義だったと口を揃えて語りました。彼らは「他の生物との違いや高知の海の特性を学べたことが面白かった」と振り返ります。この合宿を通じて、彼らは自分の未来へとつながる新たな視点を確立したのです。
まとめ
海洋研究3Dスーパーサイエンスプロジェクトは、次世代を担う研究者を育成する挑戦的なプログラムです。最新技術を活用した探究学習を通じて、参加者たちは単なる知識を超え、実践的なスキルや探究心を養っていくことでしょう。今後も、誰もが魅了される海の魅力を発信し続けることが期待されています。