結婚した女性の学び直しにまつわる心理的葛藤
近年、人生の充実やキャリアアップのための「リスキリング(学び直し)」が重要視されていますが、その投資に対する心理的な抵抗は根深いようです。GRASグループ株式会社が運営する「星のまなびカフェ」は、既婚女性200名を対象に意識調査を行い、30万円のスクールへの参加に関しての意見を収集しました。
調査に参加した女性たちの多くが、自分の貯金や収入を使ってスクールに通うことに対して申し訳なさを感じることが判明しました。特に、数十万円の支出が家庭に与える影響を考慮することが大きな要因となっていました。この調査から、どのような心理的葛藤が浮かび上がっているのかを探っていきます。
調査の背景と概要
調査は2023年2月に実施され、対象は全国の既婚女性200名。年齢層としては30代から40代が大半を占め、経済状況も年収103万円以下から500万円までとさまざまです。84%の参加者が「夫の方が収入が多い」と回答し、経済的影響を考える上で非常に興味深いデータが得られました。
パートナーとのコミュニケーション
興味深いことに、87%の参加者がスクールに通う予定を事前にパートナーに「相談」または「報告」していることがわかりました。特に共通して挙げられた理由は、パートナーへの敬意やマナーとして、高額な支出についてオープンでいたいという気持ちです。しかし、全体の13%は事後に報告するスタンスをとっており、これには円満な関係を維持するための「戦略的判断」といった皮肉な要因も見え隠れしています。
実際の声
「どんなに自分のお金であっても、結局パートナーから『もったいない』と言われるのがわかるので、決断するまでが非常に慎重になります」という50代の意見にも見られるように、女性たちの決定には、未来への期待と同時に不安も内包されているのです。
申し訳なさの背景
さらに驚くべきは、52%が「申し訳なさ(罪悪感)」を感じると回答している点です。では、なぜ「自分の」お金なのに、この感情が生まれるのでしょうか。調査に寄せられた自由記述の中から浮かび上がってきたのは、金銭的負担以上に「時間の負担」に関する懸念です。たとえば、スクールに通うことによって、子どもを誰が世話するのかという点に対する罪悪感が大きな占める要因の一つとなっていました。
子育てと学びの二重負担
「お金の面ももちろんですが、子どもがいる以上、学びのための時間を捻出するということは、家事や育児の負担がパートナーにかかるのではと考えると、どうしても申し訳なく感じます」という声もありました。このような心理的な壁は、実際に学び直しをしたいと思っている女性たちの決断を妨げる大きな要因となっています。
結論
調査結果から見えてきたのは、結婚している女性のリスキリングに関する複雑な心理です。家族の中での立場や役割、時間の使い方、パートナーとのコミュニケーションなど、さまざまな要因が絡み合っています。今後、より多くの支持や理解を得るためには、家族全体で教育やスキルアップを視野に入れた生き方が求められるでしょう。このような視点から、今後の「星のまなびカフェ」の展望にも注目が集まります。