静岡の老舗メーカーが手がける革のバッグ「クラシカ」シリーズの魅力と裏話

静岡が誇る「クラシカ」シリーズの魅力とは

静岡県静岡市に本社を構える老舗のランドセルメーカー、株式会社池田屋が展開する人気の「クラシカ」シリーズ。その特徴は、昭和初期のランドセルをモチーフにしたレトロで愛らしいデザイン。初代モデルが登場してから5年が経ち、現在ではショルダーバッグやマルチポーチ、サコッシュといった多様なアイテムがラインアップに加わっています。このシリーズがどのようにして進化してきたのか、そしてその裏にはどんな想いが込められているのか、開発者に話を聞いてみました。

新たなクラシカの誕生

「クラシカ」のシリーズ化が進んだきっかけは、鞄展示会での“コンパクトバッグ人気”が高まったことでした。この需要を受けて、リュック型のクラシカをさらに小型化し、ショルダーバッグとして市場に投入するアイデアが浮かび上がりました。試作を経て、ショルダーバッグ以外にもサコッシュやマルチポーチ、さらには大型のクラシカLなどが誕生し、気が付けば5種類の製品が揃うことになりました。

「クラシカらしさ」を守るために

新モデルの開発にあたり、最も大切にしたのは「クラシカらしさ」を維持すること。昭和の懐かしい空気感、シンプルで洗練されたデザインを重視しました。材料には、初代モデルと同じく姫路レザーを使用しており、時間の経過とともに魅力が増す経年変化を楽しむことができます。この素材選びは、クラシカのブランドイメージに深く根ざした理由でした。

また、ユーザビリティの向上のため、サイズ感や使用感にもこだわりを持ってデザインしました。多くの世代や性別を問わずに愛される製品を目指し、社員や顧客からのフィードバックを大切にしました。デザイン作業は非常に難航しましたが、職人たちの協力を得て、理想のプロダクトを形にすることができました。

広がるファン層

新モデルがリリースされると、予想以上に多くの反響がありました。特に女性ファンが多かった「クラシカ」シリーズですが、最近では年齢や性別を問わず、様々な層から支持を受けています。また海外のお客様にも手に取っていただけるようになったことは、特に嬉しいニュースです。

印象的だったのは、社内での反応。「これ、自分用に欲しい！」という声が上がった瞬間、仲間たちとの熱意やものづくりの喜びを再確認しました。製品が入荷するたびに、その一言が全ての努力の価値を感じさせてくれます。