子どもたちと向き合う心の絵本「ぼくとモヤモヤ」を発行！

新たな心の絵本「ぼくとモヤモヤ」の誕生

東京都板橋区が新たに発行した心の絵本「ぼくとモヤモヤ」は、子どもたちに心の健康を育むための大切なメッセージを届けています。この絵本は、子どもたちが抱える「モヤモヤ」という感情と向き合い、それを表現することの重要性を教えるために制作されました。

プロジェクトの背景

最近、子どもたちが抱える心理的な負担やストレスが増えている中、SOSの出し方に関する教育は、社会にとってますます重要な課題となっています。板橋区では、「絵本のまち板橋」として地域の資源を活用し、子どもたちが自分の気持ちを理解し、信頼できる大人に相談する力を育てるための取り組みを進めています。

このプロジェクトは、東京家政大学の武田洋子教授とそのゼミ生との共同によるもので、全5回のワークショップを通じてストーリーやキャラクターが生み出されました。これにより、専門的な知識と若い視点が融合し、より共感を呼ぶ作品へと成長しました。

ストーリーの魅力

絵本の主人公は「しかくくん」という男の子で、彼は「モヤモヤ」に囚われてしまいます。物語は彼が大人たちとの出会いや対話を通じて、自分の感情を整理し、モヤモヤと向き合う方法を見つけていく様子を描いています。この過程を通じて、子どもたちが信頼できる大人に相談することの大切さを学ぶことができます。

読み聞かせとワークショップ

「ぼくとモヤモヤ」は、区立小学校においてタブレットを使ったデジタル配信が予定されています。また、区立小学校の3〜4年生を対象とした「こころの健康」の授業でも活用される計画です。さらに、区立図書館での配架や、板橋区民まつりでの読み聞かせイベント、ワークショップの開催も予定されており、幅広いメディアで子どもたちに伝わる機会が設けられています。

板橋区長のメッセージ

坂本区長はこの絵本の意義を強調し、子どもたちに対して「モヤモヤ」をため込むことなく、声を上げることが重要だと伝えています。相談することは恥ずかしいことではなく、むしろ大切な第一歩であるとしています。また、大人たちにも、この絵本を通じて子どもたちとの向き合い方や対話の重要性を認識してもらいたいと述べています。

今後の展開

絵本「ぼくとモヤモヤ」の配架は、区立図書館や区立小学校に加え、保育園や幼稚園でも行われる予定です。さらに、板橋区民まつりでは読み聞かせを行い、Workshopも実施される見込みです。読み聞かせ動画の制作や、絵本を使った授業案の作成・検証も行われる予定です。これらの取り組みを通じて、板橋区は子どもたちの心の健康を守るための教育をますます深化させていきます。

心の健康に寄り添うこの新たな絵本が、多くの子どもたちに届けられることで、彼らが自分の気持ちを理解し、健全なコミュニケーションを図る手助けになることを期待しています。