クリテックアカデミーの開催とその意義
2025年8月1日、株式会社クリテック工業が主催する「クリテックアカデミー」が東京都港区の本社で行われました。このイベントは、小学生を対象にした体験学習プログラムで、今年で4回目を迎え、毎年多くの子どもたちが参加している大人気の催しです。
今回のテーマは「地震に強い橋」。近年、地震への備えが求められる中、土木業界の担い手不足が問題視されています。クリテック工業では、そんな中で次世代を担う子どもたちに土木や建築の面白さを知ってもらうことが使命と位置づけ、イベントを実施しています。
お菓子を使った実験
今回のクリテックアカデミーでは、株式会社明治の協力を得て、お菓子を使用した耐震実験が行われました。子どもたちはまず座学で「形の強さ」を学び、さまざまな形の模型を通して構造物の強度の違いを実感しました。「地震が起きても耐えられる橋とは?」というテーマで、橋の設計における揺れのメカニズムや免震構造についての疑問にも答えられるよう工夫されています。
事前に準備されたプリンや水ようかんを地盤に見立て、きのこの山やたけのこの里を構造物として使用。「揺らしてみよう!」という掛け声とともに地震の疑似体験をする中で、地盤の強さがいかに建物に影響を与えるのかを体感しました。子どもたちは実際に自分の目でそれを観察し、レポートにまとめることで自由研究にも活用できる内容となっています。
未来の街づくり体験
さらに、協働プログラムでは、未来の街を描くというテーマでのワークショップが行われました。参加者は白紙の地図に、理想の街を描いたり、重要な施設を配置したりしました。「どこに学校を置いたら便利?」など、具体的な地理的判断をしながら話し合う姿が見られました。子どもたちの豊かな想像力が生かされたこのプログラムは、楽しさだけでなく、社会の基盤となるインフラや街づくりの大切さを学ぶ機会となりました。
質疑応答で明らかになる興味の深さ
最後には、全員が若林社長に質問できる時間が設けられ、参加者の関心の高さを伺わせる質疑応答が行われました。「地震がきたら伸縮装置はどのくらいの力に耐えられるの?」といった専門的な質問も飛び出し、参加した子どもたちの好奇心が非常に高いことが印象的でした。若林社長は、土木技術の重要性について丁寧に説明し、子どもたちの成長を促す姿勢を崩しませんでした。
クリテック工業の取り組み
クリテック工業では、今回のような体験学習だけでなく、地域社会への出張授業も行っています。「橋を作る人たちはどんな技術を使っているの?」という疑問に応えるために、小学校や専門学校での出前授業を通じて、土木に関する知識を広めていくことに努めています。さらに、見学や一日体験も受付けており、土木や建設について深く学べるプログラムが提供されています。
社会とのつながり
クリテック工業は、信頼関係を築くことを大切にし、地元社会にも貢献する企業を目指しています。次世代育成を含むCSR活動に積極的に取り組んでおり、持続可能で安全な社会の実現に向け、教育的施策を通じた社会貢献にも力を入れています。これからも多くの子どもたちが土木・建築の魅力に触れ、将来の担い手として成長していくことを期待しています。