地域の未来をデザインする子どもたち
2025年7月21日、8月24日に静岡県磐田市で開催された「SUNABANASHI Iwata #1」では、地域の未来を担う子どもたちが自らの手で未来をデザインする機会が提供されました。このプログラムは、ソミックマネージメントホールディングス(ソミックMHD)とSUNABA inc.が共催し、参加したのは小学4年生から6年生の28名。彼らは地域の社会課題を発見し、解決策を考えるという貴重な体験をしました。
開催の背景
ソミックMHDは「次世代へ笑顔をつなぐ」をパーパスに、地域と共同で社会課題の解決に取り組んでいます。少子化や都市構造の変化によって、子どもたちが学びや体験を通して地域に参加する機会が減少している現状があります。その中で、地域の未来を担う子どもたちに、多様な経験を提供し、創造力を育むことはとても重要です。
「SUNABANASHI」は、減少する遊び場の象徴である砂場から、こどもたちが自分の地域の課題を見つけ、解決策を考える参加型教育プログラムです。これまで福岡市や金沢市で成功を収めてきたこの取り組みを、磐田市で初めて実施する意義は大きいといえます。ソミックMHDは、こどもたちがこのプログラムを通じて自発的な学びを体験し、成長する姿に寄り添うことが、彼らの未来や地域の未来に貢献すると考えています。
プログラムの流れ
Day1: 知識のインプット
初日のプログラムでは、地元企業や磐田市職員による磐田駅前の現状の解説セッションが行われました。その後、参加者たちは実際に磐田駅および周辺を現地調査し、何が課題なのかを見極めます。このセッションは、地域をよりよく知るための重要な一歩です。
Day2: 課題の考察
参加者たちは、Day2までの約1ヶ月間にわたり、磐田駅や他の商業施設など、人が集まる場所を調査しました。こうして実施したリサーチをもとに、各自で課題の要因を分析します。また、「どろだんご先生」とのオンラインミーティングで、提案するアイデアのブラッシュアップも行います。
解決案のプレゼン
最終日には、こどもたちが自らのアイデアを市職員そして企業関係者の前でプレゼンしました。発表したアイデアは、現実的な費用や実現可能性が考慮されたものであり、参加者一人ひとりにフィードバックが送られました。
受賞アイデア
最優秀賞に輝いたのは小学6年生の提案で、「磐田市をもっとにぎやかにする」ための「ぶつぶつ交かん会」でした。シャッター街になってしまっている磐田駅前に人を集めるため、地域の交流を育む場をつくりたいという発想から生まれたこのアイデアは、実現可能性と環境に配慮した持続的な地域創りに対する多角的な視点が評価されました。
プログラムの効果
参加した保護者へのアンケートでは、96.6%が全体の満足度として「とても満足」または「満足」と答えました。さらに87%の方が、子どもが新たな興味を持つきっかけになったと回答し、このプログラムが子どもたちの自発的な学びにつながったことが浮き彫りになりました。
コメント
参加者からは「自分で情報を調べ、自ら資料を作成できた」や「プレゼンの準備を自ら進める姿を見て成長を感じた」といった感想が寄せられました。子どもたちのマインドが成長し、自信をもって未来に向き合う姿が印象的でした。
SUNABANASHIのプログラムでは、子どもたちが自らの考えや言葉で未来を描くことが重要視されています。彼らの発想力や創造性は大人たちにとっても大いに刺激になることでしょう。今後もこのプログラムが続けられ、さらに多くの子どもたちに新たな体験と機会が届けられることが期待されます。