鹿児島高専で開催された小学生向け工学実験教室
2023年8月23日、鹿児島工業高等専門学校(以下、鹿児島高専)で小学生を対象にした特別な実験教室『工学チャレンジ!~小学生のための実験教室in鹿児島高専~』が行われました。姶良市教育委員会との協力によって実現したこのイベントには、姶良市内の小学4年生から6年生までの24名が参加し、工学の楽しさを体験しました。
様々な実験を通じた学び
参加した子供たちは、異なる6つのプログラムから自分の興味に合わせて選び、実際に手を動かしながら学びました。プログラムの一つでは、micro:bitを使ってじゃんけんゲームをプログラミングし、物作りの楽しさを味わいました。さらに、ロボット制御の体験として、レゴブロックで作成したロボットのプログラミングも行い、自らの手で動くものを作り上げる喜びを感じました。
また、音や風、光の性質を体験する実験や、コンデンサを使用したモーターグライダーの制作を通じて、科学の法則についての理解を深めました。ウインドカーを作ってみたり、街作りの工作を行ったりするプログラムもあり、創造力を発揮する場としても大いに活用されました。
開校式から始まる一日
開校式は午前9時にスタートし、教務主事の徳永仁夫氏が高専の特色について説明しました。その後、参加者たちは選んだプログラムに分かれ、本格的な体験が始まりました。参加した子供たちは、各実験で真剣な表情を見せ、アシスタントを務める本校の学生たちに積極的に質問をするなど活気あふれる雰囲気がありました。
笑顔と驚きの声
体験後のアンケートでは、多くの子供たちから「すごく楽しかった」との感想が寄せられ、工学の世界に対する新たな興味を持った様子が伺えました。「知らなかったことをたくさん学べた」との感想もあり、参加者たちが新しい知識を得る素晴らしい機会であったことを示しています。また、「鹿児島高専でたくさん勉強したい」といった前向きな声もあり、将来の目標としてさらにやる気を引き出すきっかけとなりました。
地域との連携による新たな取り組み
この実験教室は、姶良市教育委員会が実施する「AIRAふるさとチャレンジャー」の活動プログラムの一環です。地域の子供たちに工学の魅力を伝えることを目的に毎年行われており、協調性や自主性、積極性を育むことも意識されています。地元の青少年たちが自らの町を大切に思い、未来のリーダーとして成長する手助けをするための取り組みとして評価されています。
さまざまなプログラムの意義
鹿児島高専の校長、上田悦子氏は「地域貢献と教育機関の連携は非常に重要です。これからも地域のニーズに応じたプログラムを展開していきたい」と語っています。学校では、地域の課題を把握し、産学連携を通じて技術開発支援を行うなど、地域社会との共生を目指した活動を行っています。
今年の『工学チャレンジ!』が、参加した子供たちにとって忘れられない思い出となり、未来に向けた学びの第一歩となることを期待しています。これからもこうした取り組みが続き、地域の子供たちがさまざまな面で成長していくことを願っています。