ギフテッド中高生を応援する新プロジェクト
特定非営利活動法人日本教育再興連盟(ROJE)が、2025年度より新しい取り組みを開始します。これは、ギフテッド傾向を持つ若者が抱える孤立感に向き合うための対面の居場所を提供するモデル事業です。ギフテッドとは、高い知能や独自の感性を持つ子どもたちを指し、彼らは時に周囲との関係に悩むことがあります。この新たな試みは、中高生を主な対象としており、地域社会における孤独感を軽減する狙いがあります。
プロジェクトの背景
内閣官房孤独・孤立対策推進室が実施する「令和7年度地域における孤独・孤立対策に関するNPO等の取組モデル調査」において、ROJEの「エンパワメント事業」が採択されました。この取り組みは、孤立・孤独の問題に特化し、多様な実態に即した支援を行うことを目的としています。この法律を背景に、孤独と孤立に悩む中高生たちに寄り添った活動を通じて、彼らの社会参加を促進することが期待されています。
提案された事業内容
ROJEが提案したのは、ギフテッド傾向を持つ中高生を対象にしたエンパワメント事業です。この取り組みでは、まず高校生を「インターン」として任命し、彼らが同じくギフテッド傾向を持つ中高生のためのイベントの企画や実行を行います。大学生メンターとの協働により、彼らは自らの経験を活かしながら、他の若者たちとつながる機会を得ることができます。
このプロジェクトの重要な点は、インターンの高校生が他の中高生のためにイベントを提供し、自らも成長できるという点です。自身の体験を共有し、同じような背景を持つ仲間たちと関わることは、孤独感の軽減に大きな影響を与えます。
過去の活動と今後の方向性
ROJEはこれまでも「ギフテッドプロジェクトsprinG」を通じて、ギフテッド傾向を持つ子どもとその保護者への支援事業を行ってきました。この活動には、全国で700家庭以上が参加しています。また、4月には常設型の対面支援拠点「sparK」を開設し、ギフテッド中高生が自分らしく過ごせる安全な居場所を提供しています。
今後は、高校生インターンを中心とした新たな試みを進め、居場所のリーダーとしての役割を模索します。NTTデータ経営研究所と連携し、今回のモデルを全国に拡大するための知見を蓄積していく予定です。これにより、他地域でも応用できる支援モデルを構築していくことが期待されています。
おわりに
このように、ROJEが取り組むギフテッド傾向の若者の支援プロジェクトは、孤立や孤独を抱える中高生にとって、新たな希望の光となることでしょう。彼らが社会と繋がり、自らの潜在能力を活かせるような環境が整備されることを、多くの人が期待しています。今後の発展に注目していきたいと思います。