スターバックスとみなかみ町が連携協定を締結

2025年4月21日、スターバックスコーヒージャパンと群馬県みなかみ町は、持続可能な社会の実現を目指す「利根川源流から始める豊かな森林と人を育む連携協定」を結びました。この協定は、地域の森林資源や自然環境を活用し、気候変動や生物多様性の保全に貢献することを目指しています。

日本は国土の約7割が森林で構成されている森林大国ですが、木材需要の減少により、放置され荒廃した里山が目立っています。間伐などの適切な手入れが行われないことによって、森林の機能が失われていくことは、私たちの生活にも深刻な影響を及ぼす問題です。そこで、スターバックスは、地域社会に密着した活動を通じて、この問題の解決に貢献しようとしています。

取り組みの内容

本協定に基づく取り組みには、以下の内容が含まれています。

1. 間伐材の活用
源流域の森林を整備するため、間伐した様々なサイズの木を店舗の建材として活用します。特に、建築に向かないサイズの木材を内装材として使用し、間伐材の利用範囲を広げる挑戦を行います。

2. 顔の見える木材の利用
「間伐材の産地や活用方法を可視化する」ことを目指し、木材がどの森林から切り出されたのかを追跡可能にします。これにより、来店したお客様は、使用されている木材がどのように地域とつながっているのかを理解し、森のストーリーを感じることができる仕組みを作ります。

3. 間伐材店舗の開業目標
数年内に間伐材を活用した店舗の第一号店を開業することを目指しています。特に、みなかみ町の環境先進的な取り組みと、地域住民の自伐型林業と連携し、木材供給のシステムを構築します。

4. CO2吸収効果の見込
間伐材を活用することで、店舗あたりのCO2吸収量は約45t-CO2が見込まれるとされています。この数字は、地域を支える森林の保全と育成に寄与するものです。

5. 持続可能な未来へ
新しい店舗の建設に必要な建材は、手入れが行き届かない森林からの間伐材を使用する計画です。これにより、間伐材の利用が進むことで林業の振興にもつながります。

お客様と森をつなぐ空間

スターバックスは、コーヒー一杯を通じた人と人とのつながりを大切にしています。本プロジェクトを通じて、店舗自体が森と人をつなぐ役割を果たします。お客様は“みなかみの森の息吹”を感じながら、それに由来する木材がどのように使用されているかを知ることで、日常生活の中に新たなつながりが生まれるのです。

この「知る、触れる、感じる」という体験は、地域資源と人々の暮らしを結びつける新しい試みとなります。みなかみ町、スターバックス、そしてお客様が一体となって、持続可能で心豊かな地域を育む未来への第一歩を踏み出します。

さらに、スターバックスコーヒーは、地域の文化や環境を大切にした店舗づくりを進めており、これを基にした新たな物語を創造していきます。森の恵みを活かしたこのプロジェクトが、多くの人々に愛されることを願っています。