最新調査から見える子どもたちの夢と不安とは?
2024年、学研教育総合研究所が実施した「小学生調査」、「中学生調査」、「高校生調査」の第二弾が発表されました。この調査では、子どもたちの習い事や将来の職業、さらには自分自身に対する意識について、多角的に分析が行われています。前回の調査で日常生活に関するデータが紹介された後、より深いテーマが探求されました。
子どもたちの習い事ランキング
まず気になるのは、子どもたちがどのような習い事をしているかです。小学生では、「水泳」が最も多く、全体の24.6%が通っているとのこと。次に「受験のための塾」や「英会話教室」などが続きます。特に小学生の習い事としての「水泳」は、子どもたちにとって健康を促進する重要な活動であり、親たちもその価値を理解していると言えます。
一方で高校生の習い事では、1位が「受験のための塾・予備校」となっており、学業への影響が大きい様子が窺えます。特に競争の激しい受験戦争を乗り越えるため、早めから対策を講じる家庭が増えているのでしょう。
将来なりたい職業とは
続いて、将来つきたい職業についてのデータも注目です。小学生では「パティシエ」が1位という結果に。おいしいケーキ作りを夢見る子どもが増え、特に女子の間で人気があるようです。男子は「ネット配信者」や「サッカー選手」が上位に入っており、デジタル時代の影響を受けた傾向が見て取れます。
次に中学生は「会社員」や「エンジニア・プログラマー」を多く選び、将来を見据えた職業選択が行われています。特にエンジニアリングに興味を持つ学生が増えることは、現代の技術社会を反映しています。
高校生になると「公務員」が1位に。安定した職業を求める姿勢が強まっており、またエンジニア職も人気が続いています。特に女子からは「看護師」が支持を集めており、医療職への関心の高さが伺えます。
不安の声
一方で、子どもたちが抱える不安についても考察が必要です。小学生においては、「巨大地震が起こること」が最も不安視されていることが明らかになりました。この不安は、自然災害への意識を高めるきっかけになっているかもしれません。また、交通事故や犯罪に対する恐怖も多くの子どもが抱えていることから、より安全な社会が求められていることが浮き彫りとなります。
中学生と高校生でも、「巨大地震」や「戦争」というキーワードが不安要素として挙げられ、現代の社会情勢も影響を及ぼしていることが理解されます。
まとめ
この調査から浮かび上がってきたのは、子どもたちがさまざまな夢を描きつつも、同時に多くの不安を抱えているという現実です。将来の職業選択においては、時代の変遷が影響を与え、安定を求める傾向が強まっています。しかし、同時に彼らが持つ不安を軽減するための社会的な支援も必要です。これからの子どもたちが、より明るい未来を描けるような環境を整えていくことが大切です。