愛媛・愛南町の牡蠣養殖体験を通して学ぶ海の大切さ
愛媛県南宇和郡に位置する愛南町で、2024年8月から2025年1月までの間に、特産品である牡蠣の養殖体験プログラムが行われます。このプログラムは、地元の子供たちに海の重要性とその環境について理解を深めてもらうことを目的としています。
1. プログラムの概要
この養殖体験プログラムは、愛媛県内の小学生とその保護者を対象に、全3回にわたって実施されます。開催地となる御荘湾は、宇和海特有のリアス式海岸が特徴で、陸域の栄養分が豊富に流れ込むため、牡蠣の養殖が盛んな地域です。しかし、近年の環境変化により、その状況も変わりつつあります。
プログラムでは、参加者が愛南町の豊かな海の環境について学び、その重要性を感じてもらうことに重点を置いています。例えば、海水温の上昇や水質の変化が牡蠣の成長にどのように影響するのかを体感し、それに基づいた学びを深めていきます。
2. 初回の体験:学びと観察
8月24日には、まず愛媛大学南予水産研究センターの講師による海の特徴や栄養循環についての学習が行われました。その後、実際の牡蠣の養殖場を訪れ、成長を観察しました。参加者は雨や河川からの栄養が海にどのように流れ込み、牡蠣が育つために最適な条件を理解しました。
具体的には、参加者たちは牡蠣の稚貝を引き上げ、その大きさや重さを測定することで、教育的な体験を得ました。初回の観察結果では、大小様々な稚貝が成長しており、実際にその変化を手に取って感じることができました。
3. 牡蠣の成長とマインドマップ
10月26日の2回目のプログラムでは、参加者たちが前回からの牡蠣の成長を再度観察し、得られたデータをもとに「マインドマップ」を作成しました。このマインドマップには、牡蠣の成長に影響を与える要因が整理されており、参加者同士でのディスカッションを通じて知識が深まりました。
4. 牡蠣まつりでの発表
最後に、1月25日に開催された「あいなん冬の大特産品市 牡蠣まつり」では、参加者が自ら考案した牡蠣のブランド名を発表しました。多くのユニークな名前が出て、会場に訪れた多くの来場者にその学びの成果を披露することができました。
5. 海と日本プロジェクトの意義
このプログラムは、次世代へ美しい海を引き継ぐための活動であり、「海と日本プロジェクト」の一環として実施されています。海の環境についての理解を深めながら、地域の特産品である牡蠣の価値を学ぶ非常に貴重な機会です。私たちもこれからの海を守っていくために、地元の環境を大切にする意識をもっていきましょう。