赤ちゃんの腸内環境を考慮した授乳研究の新展開と健康への影響

赤ちゃんの腸内環境を考慮した授乳研究の新展開

研究背景

赤ちゃんの腸内細菌、特にその構成は、免疫系やアレルギーの発症リスク、さらには将来の健康状態に大きく寄与することが知られています。しかし、離乳食が始まる前の授乳方法が腸内環境に与える影響については、十分な情報が提供されていません。そこで、低刺激スキンケアと健康食品を製造・販売する株式会社ナチュラルサイエンスは、尾張こどもの睡眠・呼吸・アレルギークリニックおよび一宮西病院との協力により、乳児期における腸内細菌形成メカニズムを探求する研究「すくいく138スタディ」を開始しました。

研究の目的

この研究では、離乳食開始前の授乳方法が腸内環境、特に腸内細菌の種類や多様性、さらには短鎖脂肪酸の生成に与える影響を比較分析しました。具体的には、完全母乳または母乳とミルクの混合を飲んでいる赤ちゃんを対照にし、どのような違いが見られるかを探ったのです。これによって、赤ちゃんに最適な栄養指導や製品開発の材料として役立てることを目指しました。

研究の結果

最近の学会、具体的には2025年10月10日と11日に京王プラザホテルで開催される第66回日本母性衛生学会において、初めての成果が発表されました。その中で、授乳方法による腸内細菌のバリエーションが確認され、特に母乳とミルクを併用している赤ちゃんは、より多様な腸内細菌を持ち、健康に寄与する「プロピオン酸」や「酪酸」などの成分が豊富であることが明らかとなりました。これにより、特定の授乳方法が腸内環境に与える影響についての新たな視点が得られました。

今後の展望

この研究は、今後の離乳食導入における腸内環境の形成にどう関与するのか、さらには離乳食自体が腸内環境にどう影響するのかという点も探求し続けることになります。その結果を基に、より良い栄養指導や製品開発に繋げていくことが期待されます。赤ちゃんの健康的な成長のために、腸内環境を整えるための具体的な指針が提供できることを目指します。

会社概要

株式会社ナチュラルサイエンスは、30年以上にわたり赤ちゃんから大人までを対象とした低刺激性のスキンケア製品を開発しており、特に敏感肌への配慮を怠りません。全国850ヵ所以上の産院でも認められた製品ライン「ママ＆キッズ」は、小児皮膚科医や産科医たちの協力のもと、赤ちゃんの健やかな成長を支えるために日々研究を重ねています。