徳島銀行のプロジェクトが支える海ノ民話アニメ上映会の成功
2025年1月25日、徳島県美波町の由岐小学校で、一般社団法人日本昔ばなし協会と日本財団が主催した「燃えていたお大師さん」の上映会とワークショップが開催されました。このイベントは、次世代に美しい海を引き継ぐため、地域の民話を通じて人と人とのつながりを目指す「海ノ民話のまちプロジェクト」の一環として行われました。
美波町の重要な民話を伝える
上映会には、由岐小学校の児童および地域住民約100名が参加しました。上映前、児童に「このお話を知っている人?」と問いかけると、誰も「燃えていたお大師さん」を知らないことが明らかになりました。この民話が地域の人々にとってどれほど忘れられていたかを示す瞬間でした。
町史や物語の舞台についての説明の後、民話の上映が行われ、多くの参加者が物語の世界に引き込まれていきました。しかし、上映会の目的はただの娯楽ではなく、地域の文化を知り、語り継ぐことの大切さを再認識することでした。
ワークショップで海の知恵を学ぶ
次に、徳島県立博物館の磯本学芸員による興味深いワークショップが開催されました。彼は「海を生きる知恵」に焦点を当て、海や空、風、雲といった自然の様子から気象を予測する方法や、漁業における知恵をクイズ形式で伝えました。
児童たちは、日常的に見かける銅像の背景にあるストーリーにも驚き、一層興味を持っていました。特に、「燃えていたお大師さん」と関連する海陽町や阿南市の伝説の話は、彼らにとって新鮮な知識となり、地域の民話に対する理解が深まった瞬間でした。
参加者の心に響くメッセージ
参加者たちの反応が、このイベントの意義を強く物語ります。小学校5年生の男子は、「美波町にそんな話があったことを初めて知った。油断は禁物だなと思った」と述べ、また4年生の男子は「町を大切にしたいと思った」と感想を述べました。特に、小6の女子からの感謝の言葉は感動的で、「昔から伝わるお話を大切にしていきたい」との思いが込められていました。
次世代に伝える重要性
このイベントを通じて、参加者はただ物語を楽しむだけでなく、深い学びを得ることができました。「海と日本プロジェクト」や「海ノ民話のまちプロジェクト」など、地域や環境に根ざした取り組みの重要性を感じさせ、未来に向けた学びの場としての役割を果たしました。地域の民話を理解し、守っていくことは、次世代を育む上でも大切なことです。
最後に、このようなイベントの開催が、地域の民話を語り継ぐ基盤となり、未来の世代に大切な文化を伝える手助けになることを願っています。