保育従事者の専門性と社会的評価のギャップを考える

保育の現場で働く保育士や栄養士、調理師、看護師を対象に実施されたアンケート調査の結果から、保育従事者が抱える思いや課題について深く掘り下げます。

調査概要

株式会社さくらさくみらいが行ったこの調査は、2025年7月11日から7月18日までの間に行われ、さまざまな職種の保育従事者から1,100件の回答が寄せられました。この結果、約98.7%の保育従事者が「保育は専門性の高い仕事」であると回答。その一方で、「社会はその専門性を認知している」と感じているのはわずか24.7%という結果が出ました。このデータは、保育従事者が自らの職務に対する高い意識を持ちながらも、社会からの理解不足を実感していることを浮き彫りにしています。

保育は高い専門職である

保育従事者が感じる専門性の高さは、具体的な声として「個々の子どもに合わせた保育を行い、信頼関係を築くことが重要」であるとの意見が寄せられています。保育は単なるお世話ではなく、子どもの成長を促すための深い知識や判断力が要求される職業です。さらに、さくらさくみらいでは年間130回以上の研修を実施し、保育の質を高めるために姉妹園の職員間での意見交換も行っています。

専門性に対する社会の認知は低い

調査結果を通じて、「保育の専門性が社会から評価されているか？」という質問には圧倒的多数が否定的でした。保育従事者は自身の職業に誇りを持ちながら、一方で社会的な認知が不足していると感じています。このギャップは、保育業界全体が抱える深刻な課題を示しています。

やりがいと責任感

そうしたギャップの中でも、約90%の保育従事者が「仕事にやりがいを感じる」と答えています。このやりがいの源泉は、保護者との関わりや子どもの成長にあります。例えば、「保護者の方が『お願いします』と言ってくれると、社会を支えていると実感する」といった声が挙がっています。また、子どもたちが成長過程において示す「できた！」という瞬間は、保育者にとってこの仕事の質を実感できる重要な時でもあります。

現状と今後の取り組み

保育従事者が担っている「未来を育てる」「社会を支える」といった役割の重要性はますます明確になっています。しかし、こども家庭庁の調査によれば、保育施設の80%が人材不足を感じており、保育士の確保は喫緊の課題です。このような社会的評価を高めるための取り組みが進められており、さくらさくみらいもこの動きに賛同しています。今後、保育の魅力を広く発信することで、保育従事者が誇りを持って働ける環境を整え、社会全体で保育の重要性を再認識していくことが求められています。

会社紹介

株式会社さくらさくみらいは、東京を中心に保育所を運営し、子どもと保護者が笑顔いっぱいに過ごす環境を提供しています。私たちは、共働き家族を応援し、子育てをしやすい社会の実現に向けた多様な事業を展開し、地域に貢献し続けます。詳しくは、公式ウェブサイトをご覧ください。今後とも、保育の質向上と保育従事者の働きやすい環境作りに努めてまいります。