ファミリーマート『涙目シール』とベイブレード『GEAR SPORTS』、ACCアワードでの受賞成果

クリエイティビティの舞台裏：ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS受賞プロジェクト

日本最大級のクリエイティブアワード「2025 65th ACC TOKYO CREATIVITY AWARDS」において、The Breakthrough Company GOが手掛けた2つのプロジェクト、ファミリーマートの『涙目シール』とベイブレードの『GEAR SPORTS』が見事に4部門で受賞しました。今回はこれら受賞作品の背後にあるストーリーとその革新的なアプローチについて掘り下げていきます。

ファミリーマート『涙目シール』の意義

ファミリーマートが開発した『涙目シール』は、食品ロス削減に向けた新しい取り組みです。感情を引き出すデザインとメッセージを添えることで、価格引き下げ商品をより魅力的にしました。このシールには、「たすけてください」というメッセージと涙目のキャラクターが描かれており、お客さまに共感を呼びかけます。

このアプローチは、単なる値引きから「助けたい」という購買意欲を醸成する工夫がなされています。2024年10月に実施された実証実験では、購入率が5ポイントも向上。全国展開が始まった結果、3,000トンもの食品廃棄削減が期待されています。

ファミリーマートのサステナビリティ推進部の原田公雄氏は、ACCアワードで3部門を受賞したことに対し非常に光栄だと述べ、お客さまの共感を得ることがこのプロジェクトの成功につながったと語っています。

ベイブレード『GEAR SPORTS』の斬新な展開

次に、子どもだけでなく大人にも広がる魅力を持つベイブレード『GEAR SPORTS』について見てみましょう。タカラトミーから登場したこのシリーズは、従来のおもちゃの概念を超え、スポーツという新たな枠組みの中で多様なマーケティング施策を展開しています。

特に、2013年7月にスタートした新シリーズ『BEYBLADE X』は、売上を約300%もアップさせるなど、大きな成功を収めました。マーケットを広げるために多様な施策が取られ、国内外での認知度を急速に向上させました。アクションを重視したブランドとしてのイメージ再定義が功を奏し、全世界で4,000万個以上の販売実績を達成しました。

グローバルベイブレード事業部の篠永恭平氏は、このプロジェクトが日本発の世界文化へと昇華するための挑戦であり続けることを強調しています。

クリエイティブなアプローチが生む新しい価値

これらの受賞プロジェクトに共通しているのは、単なる商品供給に留まらず、消費者との心のつながりを大切にしている点です。マスマーケティングから一歩踏み込み、個々のニーズや心理に訴えかける手法が、現代のマーケティングにおいて非常に重要であることを示しています。

ファミリーマートとベイブレードは、消費者との関係性を深めることで創出される新しい価値が、ブランドの持続性や成長につながると信じています。『涙目シール』と『GEAR SPORTS』の実績は、他の企業にとっても示唆に富んだ成功事例となるでしょう。

まとめ

ACC TOKYO CREATIVITY AWARDSで受賞したファミリーマートの『涙目シール』とベイブレードの『GEAR SPORTS』は、それぞれ異なった角度から消費者との関係を強化する方法を模索しています。これらの事例は、クリエイティビティの重要性を再確認させるものであり、新たな市場や消費者の心を掴むヒントが詰まっています。今後もこれらの取り組みが進化し続けることに期待が寄せられています。