精神疾患を抱える親を持つ子ども支援の新たな展開
近年、精神疾患を抱える親を持つ子どもや若者への支援が重要な社会的課題として浮上しています。そんな中、NPO法人CoCoTELIが主催する支援者養成講座「CoCoラボ」がオンラインで開催されることとなりました。本講座は、7つの専門的テーマに基づく講座で構成され、精神疾患のある親を持つ子どもや若者を支えるための知識、スキルを多方面から学ぶ機会を提供します。
「CoCoラボ」の目的と背景
NPO法人CoCoTELIは、大阪に本拠を置く非営利団体で、「精神疾患のある本人もその家族も生きやすい社会」の実現を目指して活動しています。顕著な課題の一つが、精神疾患のある親を持つ子どもたちの抱える心の負担です。支援を必要とする家族が早期に適切なサポートを受けられる体制を作ることを目指し、本講座の開催を決定したのです。
この講座は、参加者が子どもたちを支えるために必要な領域横断的な視点を獲得し、継続的な学びや人々とのつながりを促進するネットワークを形成することを狙っています。また、現場の支援者が自ら振り返り、フィードバックを得られる仕組みを作ることも重要な目標です。
講座内容
本講座は、全7回のプログラムで構成されています。
1.
精神疾患の親と暮らす子ども若者の実態 〜当事者の視点から〜
講師の長沼葉月氏が、精神疾患を持つ親と生活する子どもたちの実情を解説します。
2.
支援の構造を問い直す
竹端寛氏が「正しい支援」が時に逆効果となる可能性について話します。
3.
トラウマインフォームドな支援
毎原敏郎氏がトラウマに配慮した支援の重要性を紹介します。
4.
子ども若者の声を聞く
CoCoTELIのメンバーが、自身の体験を通じて抱える葛藤を語ります。
5.
法的視点からの支援
間宮静香氏が、子どもを守るための法制度について解説します。
6.
親の治療と子どもの支援の接続
黒川駿哉氏が、具体的な支援の方法について考察します。
7.
スウェーデンの家族支援事例
スウェーデンのMaskrosbarnのテレサ・スチューレソン氏が国際的な視野から支援モデルを共有します。
各講座には専門家による講演とグループワークが含まれ、受講者は実務に役立つ知識を実践的に身につけることができます。特に初回の講演は、受講者にとって全体像を把握する貴重な機会となるでしょう。
開催概要
- - 開催日: 2025年9月20日、21日、27日、28日の全4日間
- - 開催形式: オンライン(録画配信も予定)
- - 参加費: 7講座一括参加:10,000円(一般・大学院生)、3,000円(学生); 1講座単独参加:2,000円
この機会にぜひ、精神疾患の親を持つ子どもや若者の支援について深く学び、より良い支援法を追求していきましょう。参加ご希望の方は、Peatixページからお申し込みが可能です。詳細はNPO法人CoCoTELIの公式サイトでご確認ください。