新年を祝う日本の文化に欠かせない「お年玉」。最近の調査によると、中学生や高校生の親の18.6%がキャッシュレスでお年玉を渡したいと考えていることが分かりました。この調査は2025年1月10日から15日までの間に行われ、全国の親1,000名を対象としての結果です。
調査の背景
お年玉は長い間、親から子へ、また親族間での伝統的な贈り物として受け継がれてきました。しかし、キャッシュレス決済の進展と価値観の多様化が影響を及ぼし、渡し方や金額、使い道に変化が見られています。調査は、こうした新しい潮流を把握することを目的に実施されました。
お年玉の現状
親の多くは、従来の現金を手渡す方法を維持しているものの、今後のキャッシュレス化には一定の意向が見られます。「今後、お年玉をキャッシュレスで渡したい」と考える親が18.6%に上り、「どちらとも言えない」と中立の立場をとった人も26.0%を占めました。
お年玉の使い道
中高生の子どもが受け取ったお年玉の使い道を見ると、「貯金」が最も多く61.5%に達しました。高校生では外食やレジャー費用も増加し、お金の使い方が自由になっている様子が窺えます。中学生に比べ、高校生は推し活にもお金を使う傾向がありますが、全体の約14%に留まっています。また、推し活が盛んであるにもかかわらず、お年玉に関しては特別な支出にならないようです。
受け取ったお年玉の金額
調査対象となった親の多くは、自分の子どもへ84.7%という高い割合でお年玉を渡しました。平均金額は8,024円で、これは年々の物価上昇を考慮しても適切な水準といえるでしょう。実際に調査に参加した親の69.1%は、昨年と変わらない金額を贈ったと回答しましたが、少数派ながらも増額する家庭も見受けられます。
現金が支配するお年玉渡し
今年のお年玉は、現金を手渡しで贈るという従来の形式が97.7%という圧倒的な支持を受けました。それに対し、キャッシュレスでの渡し方はわずか2.1%であり、まだ多くの親がこの行事に対しては、現金を重みを感じていることが分かります。キャッシュレス化には賛否が分かれていますが、今後のプロモーションやインフルエンサーの影響によって、この流れが変わる可能性もあります。
結論
お年玉の文化は時代と共に変わりつつありますが、大多数は現金を重視しています。しかし、子どもたちがどのようにお年玉を使っているのか、その金銭感覚や使い道も視覚化され、将来的にはキャッシュレスの流れも無視できないものになりそうです。新しい年を迎える際、家族の絆や伝統文化を大切にしつつも、変化への柔軟性も求められる時代へと進んでいるのかもしれません。